長野県の神秘の池、清流、苔、原生林を訪れる

はじめに

春の終わりに、爽やかな池、静寂で神秘の林、月日を感じる苔、清らかな清流と滝、美しい山々の遠景などを楽しむ1泊2日の小旅行へ行ってきました。観光バスで訪れた長野県の主な観光スポットは次のとおりです。

  1. 白駒の池
  2. 尾ノ島渓流
  3. 御射鹿池
  4. 油木美林
  5. 御嶽山の遠景
  6. 平出の泉

それではバスで訪問した順番にそれぞれの観光ポイントをご紹介していきます。

1.白駒の池

白駒の池は長野県北八ヶ岳の原生林の中にたたずむ神秘的な湖で、日本最高所の標高2,115mにある天然の湖です。

駐車場から山道のような歩道を歩いて約15分で池に到着です。歩道の周囲は樹齢数百年のコメツガ、トウヒ、シラビソなどの鬱蒼とした原生林で、その根元や地面は緑色の苔でぎっしりと覆われています。

今回は4月の末に訪れましたが、まだ各所に雪がしっかりと残っており、深いところでは数十センチにもなり踏み入れると足をとられるほどでした。

  

まだ雪がたくさん残っている白駒の池

  

地面が苔と雪に覆われた原生林

実は白駒の池は秋には周りの水辺の木々が綺麗に紅葉することでも有名な場所で、その季節になると多くの人がカメラを手に撮影に訪れるようです。

2.尾ノ島渓流

御嶽山の雪解け水が流れているこの渓流は四季を通じてあまり水温が変わらないそうで、夏でも8度くらいの冷たい水だそうです。

  

遊歩道を軽く散策しましたが、沢に下りるとひんやりとした空気を感じることができました。

3.御射鹿池

長野県奥蓼科にあるこの池は人工のため池であるにもかかわらず、湖面が四季折々の情景を鏡のように映す様が絵画のように美しく、東山魁夷の有名な絵画『緑響く』のモチーフとなりました。また2010年には「ため池百選」にも選定されました。

季節としては秋の紅葉の時期と緑が眩しい夏の時期が最も美しくなると思います。

特に秋には神秘的な水面に燃えるような紅葉が写りこみなんともいえぬ絶景を見ることができます。

  

今回4月の終わり頃に訪れた時は周囲の林の葉がまだほとんど冬枯れした状態のままで、それらが池に写りこむ景色もそれほど美しいとはいえないものでした。

秋の紅葉の時期には次のような見事な景色になります。

この時期には多くの写真愛好家がつめかけて、池の岸辺はカメラを持った人々、三脚をセットした人々でかなり混雑します。

御射鹿池は山奥にひっそりと佇んでいる池だと勝手に想像してしまいますが、実は車道のすぐ傍にあり、最近では傍に比較的広い駐車場も整備されました。ただし現在残念ながら御射鹿池の水辺へは立ち入り禁止になっています。

安全管理の目的のようですが、過去に池への転落事後でもあったのでしょうか。以前は多くの人が水辺に立ち入り写真撮影に夢中になっていたのであたり一面がかなり踏み荒らされていたことは確かです。そのため環境保護の目的もあるのでしょうか。

やはり写真のベストポジションは水辺だと思いますので、安全・環境保護のための狭い木製の歩道を整備するなど工夫の余地があると思われます。

4.油木美林

油木美林は御嶽山の麓四合目付近に広がる太古の森です。ヒノキなどの木曽五木をはじめとした樹齢300年の木々が茂る原生林です。神秘的で美しい森の中を縫うように続いている油木美林遊歩道では「こもれびの滝」や「不易の滝」の冷涼な風情とこの太古の森を満喫しながら散策できます。

散策のスタート地点は油木美林の駐車場です。ここは御嶽山信仰を象徴する石碑群、霊神碑に囲まれたとても静かな所でトイレも設置されています。

途中ウッドチップが敷かれた足に優しい歩きやすい道で、木の橋を2つほど渡ります。ゆっくり歩いて往復1時間程度の散策を楽しみました。

  

豪快に大量の水が流れ落ちる「こもれびの滝」

  

水が岩肌から染み出て糸状に流れ落ちる「不易の滝」とその下流付近

  

散策の途中で見た静寂に包まれた渓流の風景

約1時間の散策でしたが、遊歩道や木の橋がきれいに整備されていてとても爽快なウォーキングを満喫しました。日頃の疲れが癒されるような時間でした。

観光バスで次の観光スポットである九蔵峠に行く前にちょっとした別の清流にも立ち寄りました。

  

5.御嶽山の遠景

開田高原にある標高1,280mの九蔵峠は日本百名山の一つ御嶽山の美しい遠景が見られる場所として有名です。

屋根つきのかなり立派なウッドデッキの展望施設が整備されていて当日も多くの人で賑わっていました。

  

訪れたのは4月の終わり頃でしたので御嶽山の上のほうにはまだたくさんの雪が残っていて美しい雄大な姿を展望することができました。

ここを訪れた人の中には中国人観光客と思われる一行も見受けられました。近年日本の観光地にはどこへいってもよく見かけるようになりました。

6.平出の泉

長野県塩尻市にある日本三大遺跡に数えられる平出遺跡群の一角にある泉です。石灰層からこんこんと湧き出る清冽な水をためるために江戸時代に田用水として堰が造られました。

平出の泉はエメラルド色の神秘的な水をたたえ普段は水深6mの底まで見通せます。今回訪問したときは水面に枯葉がたくさん浮いていて水の底が少し見えにくくなっていました。

しかし、石灰岩から湧き出る清水に共通するコバルトブルー、エメラルドグリーンの神秘的な色合いはしっかりと確認できました。

  

周辺は平出博物館・歴史公園となっていて縄文時代から続いていたと言われる平出遺跡群の跡地を観察できるように整備されていました。

この泉を含めとても興味深い歴史散歩を楽しむことができました。

最後に

今回はまだ残り雪がある長野県の御嶽山周辺の1泊2日のバスツアーの小旅行でしたが、爽やかな池、静寂で神秘の林、地面の苔、清らかな清流と滝、美しい山々の遠景などを十分満喫することができました。

パワースポットとしても楽しめる場所が多く、日頃と違う自然の環境に囲まれ、心が洗われるようなとても有意義な観光旅行となりました。

車でないとアクセスが不便な場所も多くあり、またバスツアーということでとても効率的に巡ることができ、さらに費用もとても懐にやさしく済んだことがうれしい近場での小旅行でした。

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