ひがし北海道の秘境めぐりの旅(2)

はじめに

この夏に北海道の東側の観光地を巡る旅をしてきました。主な観光スポットは摩周湖、知床半島、野付半島、納沙布岬、釧路湿原です。

この記事では「ひがし北海道の秘境めぐりの旅(2)」として第3日目~第4日目(最終日)の野付半島、風蓮湖、納沙布岬、釧路湿原での観光の様子をご紹介しています。

第1日目~第2日目の摩周湖、知床半島への旅行については「ひがし北海道の秘境めぐりの旅(1)」をご覧ください。

3日目~野付半島、風蓮湖、納沙布岬の観光

朝早めに知床ウトロ温泉の知床第一ホテルをバスで出発し、知床半島のほぼ真ん中辺りを通っている横断道路を走り、西海岸から東海岸へ向けて半島を横断しました。

途中知床半島最高峰の1661メートルの羅臼岳付近を通りましたが、山脈群のとても雄大な風景が広がっていました。

峠には広い駐車スペースがあり、多くの車が止まって観光客は周辺の景色を観賞していました。

私たちのバスはとても残念なことにまったく止まることなくそのまま通過してしまいました。

雄大な美しい風景を見るのが好きな人も多いと思いますが、なぜ今回バスがわずか10分ほどですむ写真ストップでさえもしなかったのかがよく分かりません。

多分この旅行会社のこの旅行パッケージを企画した人がそこまで考えが及ばなかったのだろうと思います。団体ツアーではよくこのような不可思議な価値判断がありますので仕方のないことかもしれません。

ここでこのような大自然の素晴らしい風景を眺望し写真に収めることができていれば、今回の旅行の満足度がかなりアップしたのにと思うと残念です。

その後バスは海岸線に沿って南下し、次の目的地である野付半島へ行きました。

  

野付半島は海が運んできた砂が堆積してできた釣り針の形をした半島です。

  

半島内に左上の写真にような踏み分け道のような遊歩道があります。私たちは現地のネイチャーガイドさんに従って散策を楽しみました。

途中で色々な面白い植物を見ることができました。以下に幾つか写真を掲載しておきます。

   

お馴染みの「ハマナス」(左)

           

野付半島の形成と地形の変化の様子(左)

   

遊歩道を歩くのが困難な観光客は有料ですが左上のような車に乗って観光を楽しむこともできます。

   

「この世の果て」といわれている場所「トドワラ」の看板(左)

  

塩分を含んだ海水の浸水により次々と木々の立ち枯れが起こっており(左)そのうちに風景がまったく変わってしまうだろうとのことです。

まるでウユニ塩湖のように空が地上に映る美しい光景です。

   

荒涼とした荒野をたっぷりと散策した後は、別海町観光船(左上の写真)に乗って野付湾クルージングを楽しみました。

野付湾は水深が浅い場所が多く、船が通れる水路は目印の旗が立てられていました。途中たくさんの野生のアザラシを見ることができました。

観光船はアザラシの近くまで寄って停止してくれたのでゆっくりと観賞することができました。

上の右の写真は海面から顔を出したアザラシです。こちらの様子を伺っているようです。

野付半島の観光の後は、近くのレストランで天然ホタテのフルコースの昼食を美味しくいただきました。

  

昼食をとったお店(左)と天然ホタテのフルコース(右)

昼食後、野鳥の楽園と呼ばれている風蓮湖を見に行きました。

  

風蓮湖の看板(左)と風蓮湖(右)

その後、納沙布岬に行く途中で風蓮湖の傍の道路を通過している時に野生の丹頂鶴を2羽見つけました。バスの運転手さんはサービスでその場で少し停車してくれました。

その後バスはこの日最後の観光地で、日本本土最東端にある納沙布岬へ到着しました。

   

納沙布岬の看板?(左)と遠くに白く見える納沙布岬灯台(右)

   

望郷の家の入り口(左)と館内の螺旋スロープの様子(右)

   

右上の写真に赤茶色の「四島のかけはし」の大変大きなモニュメントが見えます。

納沙布岬では左の写真のような北方領土視察証明書と日本本土最東端到達証明書をいただきました。

希望の家などには北方領土に関するたくさんの資料が展示されていて、北方領土返還への熱い思いが伝わってくるようでした。

バスで納沙布岬を後にして釧路へ向かう途中で、厚岸道立自然公園で一時休憩がありました。

そこは丘の上で周りの眺望が良く、またちょうど夕日が沈む頃で空が綺麗に赤に染まっていました。

周りが暗くなった頃釧路市内に入り、最後の宿泊地である釧路プリンスホテルへ到着しました。このホテルは釧路市の中心街にあり、観光ホテルというよりはいわゆるビジネスホテル風の部屋やサービスでした。

  

バス休憩した厚岸道立自然公園(左)と釧路プリンスホテル(右)

その日の夕食は釧路市のダウンタウンにある「あぶり屋」で釧路名物の炉辺焼きをゆっくりと楽しみました。ホッケ、ホタテ貝、カキ、鳥肉のから揚げなどを満喫しました。

4日目(最終日)~釧路湿原と丹頂鶴自然公園の観光

いよいよこの旅行も最終日です。

バスで釧路郊外にある釧路湿原へ向かいました。この有名な湿原が市街地からあまりにも近いので少し驚きました。

湿原内ではネイチャーガイドに従って張り巡らされた木道を少しだけ歩きました。

  

少し痛んできた木道の上を歩く観光客(左)と湿原の風景(右)

   

木道から見た周りの湿原風景(左と右)

木道を歩く途中で見かけた植物の写真を下に幾つか掲げておきます。

      

このときは残念ながらあまり観光の時間がなく、ガイドさんも急ぎ足で少し慌しく案内してくれました。このような雄大な湿原はやはりもう少しゆったりのんびりと散策したいものだと思いました。

散策の後、また釧路市内に戻り、釧路駅から塘路駅までゆったりとした観光列車である「釧路湿原ノロッコ号」に乗車しました。

   

左の写真は乗車したノロッコ号の室内の写真です。

いかにも自然の中を走る観光列車と言う雰囲気が出ています。

車内を見渡したところ座席はほぼ満席でかなり人気がある観光列車のようでした。

   

釧路湿原の境界にある水門(左)と湿原の風景(右)

   

湿原の風景(左)と釧路川をのんびりと進むカヌー(右)

   

途中で見かけた野生のシカの親子(左)と小さな塘路駅に到着したところ(右)

釧路湿原は山手線が入るような大阪市の面積とほぼ同じ広大な広さを誇っています。今回の観光ではそのごく一部を垣間見たに過ぎないと思いますが、その雰囲気は何とか感じ取れたと思っています。

釧路湿原の観光の後、バスで釧路市丹頂鶴自然公園へ行きました。右の写真はその入り口付近です。

ここが今回の北海道旅行の最後の観光スポットになります。

このとき小雨が少し降ってきましたが、傘を差すほどでもなくゆっくりと丹頂鶴を観賞できました。

丹頂鶴が居るエリアは背の高い金網で囲まれていて写真を撮るときにその金網が邪魔になりますが、その金網のところどころに覗いて観賞し、また写真が撮れる便利な穴が設けられていました。

その穴の木のふたには可愛い鶴の顔の絵が描かれていました。

  

2羽の丹頂鶴(左)と背の高い金網で囲まれた飼育エリア(右)

公園内の建物の中には、丹頂鶴に関する資料、剥製、写真などが展示された部屋もありました。丹頂鶴の剥製は思ったより大きくなかなか見事です。

丹頂鶴を観賞した後、いよいよ最後の観光地を後にしてバスで釧路空港へ向かいました。

釧路から羽田への帰りのフライトもJAL便でした。

ところで、行きのJAL便では無記名のチケットが渡されたので、カウンターではJALマイレージカードが使えませんでした。ところが帰りの便では記名チケットだったので、帰りだけJALマイレージカードが使えました。

どのような都合でこのように変則になっているのかよく分かりませんが、このようなことも団体ツアーならではのちょっとした不都合さということでしょうか。

  

釧路空港の入り口付近の面白いディスプレィ(左)と羽田行きのJAL便(右)

最後に

今回は3泊4日で北海道の東側の観光地を巡る旅をしてきました。裏摩周湖、知床半島、野付半島、納沙布岬、釧路湿原などの秘境の観光を十分に満喫しました。

夏の熱い東京を抜け出しての北海道旅行でしたが、野付半島など暑いくらいの珍しい天候になっていました。

北海道の東側は初めての訪問でした。毎日珍しい風景に遭遇したり、野生の動物を見たりと十分に楽しむことができました。団体ツアーはやはりお安い料金で多くの観光スポットを効率的に回れるのがとてもうれしいです。

ところで今回の旅行では「おしゃべりがお上手過ぎる」現地(バス)ガイドさんにあたりました。

観光中4日間バスの中ではのべつ幕なしにお話をしてくれるので最初の頃はありがたいと思って聞いていましたが、毎日長時間本当に途切れることなく延々としゃべり続けるので、次第に聞き取るのが億劫になってきて、最後は耳障りになってしまいました。

頑張っておられるガイドさんにはまことに申し訳ないとは思いますが、せめて時々は静かにバスの車窓からの風景を楽しみたかったと思います。

色々な思いがけない出会いや体験があるのも旅行の醍醐味の一つということでしょうか。

今回は3泊4日の短い旅でしたが内容は盛りだくさんだったと満足しています。機会があれば、雄大で見所が多い北海道にまた訪れてみたいと思います。

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