イエローストーンとグランドサークルを巡る旅(3)

はじめに

9月後半にアメリカ西海岸に程近いイエローストーン国立公園、グランドティトン国立公園、グランド・サークル(アーチーズ国立公園、ホースシューベンド、アンテロープキャニオン、モニュメントバレー、グランドキャニオン、セドナ)などを巡る旅をしてきました。

この記事では「イエローストーンとグランドサークルを巡る旅(3)」として第5日目のモニュメントバレー、ホースシューベンド、アンテロープキャニオン、グランドキャニオン(夕暮れ時)での観光の様子をご紹介しています。

第1日目~第2日目のロサンゼルス、イエローストーン国立公園の間欠泉への旅行については「イエローストーンとグランドサークルを巡る旅(1)」をご覧ください。

第3日目~第4日目のイエローストーン国立公園(間欠泉以外)、グランドティトン国立公園、アーチーズ国立公園、モニュメントバレー(夕暮れ時)での観光の様子は「イエローストーンとグランドサークルを巡る旅(2)」をご覧ください。

5日目~モニュメントバレー、ホースシューベンド、アンテロープキャニオン、グランドキャニオン(夕暮れ時)

早朝の朝食前にモニュメントバレーのホテルをバスで出発しモニュメントバレーの朝日鑑賞へ行きました。

左の写真はモニュメントバレー観光を終えてモニュメントバレーのロッジタイプのホテルを出発するところです。

左側に見えるのは私たちが今回のすべての観光で使っている大型の観光バスです。

モニュメントバレー

モニュメントバレーはビュートと呼ばれる岩山がモニュメント(記念碑)のように立ち並んでいることからそのように呼ばれています。過去よりジョン・フォード監督の映画「駅馬車」をはじめ多くの西部劇のロケ地として使われました。

モニュメントバレーも小さい頃から色々なメディアで何度も写真だけは見ていました。

モニュメントバレーの朝日鑑賞のポイントには多くの人が集まって日の出を待ち構えていました。

   

空がかなり明るくなってきました(左)日の出の瞬間です(右)

日の出鑑賞の後、現地の小型バスに乗り換えて朝の早いうちにモニュメントバレーの観光へ行きました。

   

まだ朝早いので岩の上のほうだけに朝日が当たっています。

赤シャツを着た現地の人がサービスで馬に乗って現れました。この場所はジョン・フォード監督が好んで映画の撮影に使ったという「ジョン・フォードポイント」と呼ばれている有名な場所です。

       

宿泊したホテルからの眺望(左)とホテルの傍にあるジョン・ウェインの小屋(右)

朝のモニュメントバレー観光は、朝日が斜めから当たるので岩肌がより強調されて風景が鮮明になるということでお勧めです。

モニュメントバレーを後にしてバスはホースシューベンドのあるペイジへ向かいます。

途中でお昼になり現地の西部の雰囲気満喫のレストランで昼食をとりました。

右の写真のように奥のほうにステージがありカウボーイハットをかぶった男性歌手がウェスタンミュージックを歌ってくれました。

実はこの時サプライズがあり、なんと私たちの観光バスの運転手さんがこのステージに立ち、自らギターで伴奏しながら見事な歌を披露してくれたのです。

聞くところによると以前セミプロとしてステージで歌を歌っていて、CDまで出していたとのことでした。

思いもかけない運転手さんからのプレゼントに皆拍手喝采でした。団体ツアーに参加してこのような珍しい体験をしたのは初めてでした。

ホースシューベンド

ホースシューベンドはペイジにあり、コロラド川が馬の蹄鉄の形に蛇行してできた景勝地です。近くにはグレンキャニオンダムでせき止められてできた人造湖であるパウエル湖や世界最大級の自然のアーチであるレインボウブリッジなどもあります。

今回は時間がなくて行けませんでしたが、次の旅行では美しいパウエル湖をボートで遊覧し、陸を少し歩いてレインボウブリッジを是非観光したいと思っています。

   

ホースシューベンドの駐車場(左)とパウエル湖遠景(右)

駐車場から遠くのほうにホースシューベンドのほうへ歩いていく観光客の姿が見えます(左上の写真)。また右上の写真には映画「猿の惑星」のロケが行われたというパウエル湖がわずかに見えています。

駐車場からホースシューベンドまでは遊歩道がありますが、最初のほうは赤い砂地になっていてとても歩きづらいです。片道15分程度かかったと思います。

最初の丘の上から見たホースシューベンドへと続く遊歩道

ホースシューベンド

       

崖の傍を歩く観光客(左)と帰りの遊歩道の様子(右)

ホースシューベンドでは最も眺めの良い場所にはちゃんとした柵付の展望台がありますが、多くの人がそれを外れた別の場所の断崖絶壁の淵ぎりぎりまで寄って下を覗き込んだり、写真を撮ったりしていました。

次にバスで向かったのは、最近観光客が急増したという大人気の観光地アンテロープキャニオンです。

アンテロープキャニオン

アンテロープキャニオンは砂岩が長い時間をかけて主に雨水によって浸食されて、なめらかな様相をもった岩の通路として形成されたものです。

アッパー・アンテロープキャニオンとロウアー・アンテロープキャニオンの2つがありますが、平地にあり最も多くの観光客が訪れるのがアッパー・アンテロープキャニオンです。

私たちもこのアッパー・アンテロープキャニオンのほうを観光しました。

この場所はナバホ族の居留区にあり、観光ビジネスとしてナバホ族の人たちによって管理・運営されていました。

この場所はもちろんかなり以前から観光地となっていましたが、近年になって有名人による紹介やインスタグラムなどのSNSの流行によって急に写真家や観光客が大勢押し寄せるようになりました。

今では、太陽光が岩の通路に注ぎ込みもっとも写真移りが良い昼間の時間帯は予約が非常に難しくなっているとのことです。

早めに集合場所に行ってしばらく待機させられました。1グループ70人で出発するとのことです。

予約の時間になり、5台のナバホ族の専用車で砂道を砂煙を巻き上げながらアンテロープキャニオンの入り口まで進みました。

入り口の前(左の写真)で専用車を降り、あとは徒歩で谷間をくぐりながら写真を撮っていくという観光です。

私たちのグループにはナバホ族の中年のベテランの女性ガイドさんが付きました。

アンテロープキャニオンを歩きながら各所で、写真を撮る場所・位置やカメラを向ける方向など細かく指示してくれました。またカップルには記念撮影をしてあげていました。

基本はカメラの設定を「曇り」にし、太陽の光をできるだけ入れないようにカメラを向けると良い写真が撮れるようです。次にいくつかの写真を掲載しておきます。

キャニオンの通路ではルールとして右側通行で、往きには写真を撮ってよいが帰りには撮影禁止となっていました。

非常に狭い岩の通路を往きと帰りの観光客がぶつかり合うようにして進んでいました。

   

左上の写真はようやく通路の出口が見えてきたところです。また右上の写真のように出口の少し広い場所でヨガをやっている人もいました。

アンテロープキャニオンは光線の具合でとても幻想的で美しい自然の造形美をかもし出しています。いわゆる「インスタ映え」するということでSNSなどで大人気になっていることが納得できました。

アンテロープキャニオンの観光はあまりにも観光客がたくさん押し寄せるのでナバホ族の人たちによる管理・運営がとても厳しく、持ち物の制限(カメラと水のみ可、リュック等荷物は不可)、カメラの設定から、通路での歩き方、写真の撮り方など細かく指導・指示があり、また通路を歩いているときも「右によって!」、「早く進んで」、「そこに留まるな!」などたびたび注意を受けました。

ここでの観光はあまりにも気ぜわしく、落ち着いて風景を鑑賞して味わう暇もなかったので、写真はそれなりに撮れたものの大満足というわけにはいきませんでした。

ここの観光ブームが収まったころに改めてもう一度ゆっくりと観光してみたいものです。

ちなみに専用車で移動するときやキャニオン内を歩くときなどあたりには細かな砂埃が舞い上がっているので、マスクかバンダナを準備しておいたほうが健康には良いと思います。

またナバホ族のガイドさんは写真撮影されることを強く拒んでいました。これはオーストラリアのアボリジニの人々と同じように、写真に撮られると魂が抜き取られるといわれるようなものと類似の信仰にもとずいたものなのでしょうか。

アンテロープキャニオンの観光を終えて次は夕暮れのグランドキャニオンへとバスを走らせました。

グランドキャニオン(夕暮れ時)

グランドキャニオンはコロラド高原が長年の浸食作用により削られてできた大渓谷で、太古の地層が直接観察できることでも有名な場所です。

グランドキャニオンに近づくにつれて左の写真のようにコロラド川の谷間が次第に深くかつ広くなっていきました。

夕日が斜めに差し込むので岩肌の凹凸がより強調されてくっきりと見えます。

   

あえて夕日に向かって逆光で撮影したグランドキャニオン(左右)

右の写真はグランドキャニオンにある見晴台です。

この建造物は、国立公園内の建物のデザインを多く手がけている建築家によって周りの風景にうまく溶け込むようなデザインと色で作られているとのことです。

夕暮れ時の美しいグランドキャニオンをゆっくりと堪能した後、グランドキャニオン地区にあるホテルへと向かいました。

   

翌朝撮影したホテルの入り口(左)とホテルでのバイキングの夕食(右)

ちなみにこの日のバスの総走行距離は450Kmでした。

この旅行記は「イエローストーンとグランドサークルを巡る旅(4)」へ続きます。

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