団体ツアーあるある(1)ー 旅行会社

はじめに

国内・海外旅行が趣味で数十年ほど前から色々な団体ツアーや個人ツアーを楽しんでいます。団体ツアーに参加すると旅行そのものの体験と同時に団体ツアーならではの面白くて興味深いことがらに色々と遭遇することになります。

この記事ではこれらの興味深い実際の体験を「団体ツアーあるある」としてご紹介していきます。

1.旅行会社

旅行会社の選択

私がこれまでに利用した旅行会社は、JALパック、JTB、近畿日本ツーリスト、日本旅行、読売旅行、グローバル、HIS、阪急交通社、クラブツーリズムなど多岐にわたります。最近は阪急交通社とクラブツーリズムなどのパッケージツアーを比較的よく利用しています。

団体ツアーの料金は数十年前に比べてどれもとても安くなっています。近年はそれだけたくさんの人々が気軽に旅行に出かけているということでしょうか。

私の場合は、まず最初にどこにいつ頃行きたいかを決めます。目的地を決めた後、次にベストシーズンがいつになるかを十分に調査・検討します。WEBで口コミなどを検索すれば色々な参考情報が得られます。

続いてWEBで各社のツアーパッケージを検索し見比べます。訪れたい複数の観光地がちゃんと含まれているか、ベストシーズンに重なっているか、好きな航空会社を使っているか、日数は適当か、費用は納得がいくものかどうかなどで旅行会社とツアーパッケージを決めています。

大手の旅行会社では最近は2~3段階ほどにグレード分けされたパッケージを出しているので、よりゆったりと優雅に旅行を楽しみたい場合にはより上位のグレードのパッケージを選択できることがうれしいです。上位グレードのパッケージでは、フライトがビジネスクラスになったり、ホテルやレストランのグレードが上がったり、また参加者が少人数になるなどとより快適に旅行を楽しめる工夫がされています。

団体ツアーに参加した人たちに伺ったところ、日ごろから優先的に利用する旅行会社をあらかじめ決めている人が多いようです。その旅行会社から自宅に頻繁に送られてくる旅行案内の雑誌の綺麗な写真を眺めながら次のツアーを探して計画するのが楽しみになっているとのことです。

それにしてもどこの旅行会社もびっくりするほど立派な旅行雑誌を頻繁に自宅に送ってくれています。掲載されている写真もとても美しくまた紹介文も旅情を誘う内容になっています。

ただし私はほとんどそれらを開くことはありません。いつどこへ行くかやどの旅行会社のどのツアーに参加するかの検討、最後の申し込みまでをWEBだけで完結させています。さらに毎回WEBで現地の観光関連情報をできるだけたくさん検索してその旅行に備えています。

とくに膨大に溢れている現地観光地の色々な口コミをたくさん読んでいます。良かったという口コミもありますしがっかりしたというような口コミもあり観光の事前情報として大変参考になります。

私のいままでの経験では、電話での問い合わせなどを含む基本的サービスの品質については各旅行会社間にはあまり差がないと感じています。ただし、キャンセル条件、想定されていなかった事態での対応、スーツケースの自宅空港間宅配サービスなどはそれぞれサービスが異なっているようです。

団体ツアーの場合、最も重要なのは添乗員または現地ガイドの人のサービスとなりますが、最近では社員ではない外部のフリーの添乗員を雇っている場合も多く、旅行会社での違いはあまり見られなくなってきました。サービスの良し悪しはその個人の資質や能力に直接かかっていると思います。

ところで何といってもベストシーズンに行くのが最高ですが、旅行会社のパッケージの値段はやはりベストシーズン中が最も価格が高く設定されています。そこで同じツアーパッケージの中で価格が最も高く設定されている日程のツアーを選んでおけばそれがベストシーズンになっていることが多いです。

ただし海外の紅葉ツアーなどでは少し注意が必要です。ベストシーズン(すなわち紅葉が見頃のシーズン)ではホテルの部屋が極端に不足し、また部屋の価格も高くなるので、あえてベストシーズから少しずらしてツアーを設定しているという場合も見うけられるようです。

わざわざ海外まで紅葉を見に来たのに時期外れ(まだ紅葉していない、または紅葉は終わってしまった)ですととても残念なことになってしまいます。

格安ツアー

一部の旅行会社ではいわゆる格安ツアーと呼ばれているジャンルにも力を入れています。

飛行機とホテルだけを決めてあとはフリーというタイプが典型的ですが、例えばパリ、ローマ、ワイキキなど一都市滞在型がよく見うけられます。この場合自分で自由に手配する個人旅行と内容はほぼ同じですが、飛行機とホテルの予約の手間が省けるのがメリットでしょう。

現地観光地の観光も入った格安ツアーももちろんありますが、格安にするために毎日たくさんのお土産物屋や現地名物店(旅行会社と提携)への立ち寄りがしっかりと組み込まれています。

はなはだしいときは1日の内、肝心の観光地の見学時間合計よりも色々なお土産物屋へ立ち寄る時間の合計のほうが上回ることさえあります。そのようなときには何をしに来たのかと不思議な感じになります。この場合は是非訪れたい観光スポットへの見学が省略されてしまいます。

以前はあまりにも安い旅行費用に感激して何度か利用させてもらいましたが、年齢を重ねるにつれてやはりより充実した旅を優先的に選ぶようになり、近年では格安ツアーはほとんど利用しなくなりました。

格安ツアーの場合はホテルや食事、観光バスなど全体としてどうしてもグレードが一斉に下がってしまい、ホテルは安ホテルでも良いが食事だけは現地の美味しい名物料理をリッチにいただきたいというようなことが難しいです。

飛行機の座席

団体ツアーの場合はあらかじめ航空機の座席を選ぶことができないと言われています。確かに家族など2~3人で申し込んだ場合であっても席がバラバラになることがあるという注意書きがあります。

団体ツアーの場合には航空会社との間で特別な契約があるようで、座席指定ではなく、とにかく座席の数だけ最終的に保証するというようになっていると思われます。個人客などを優先的に配置した後で残った席を団体ツアー用に割り当てるということでしょうか。

実際に、ビジネスクラスのフライトを使うツアーでも、座席がトイレや配膳室に最も近い場所にあてがわれることが多々あります。個人で航空券を購入するときには決して選ばないような少し気ぜわしい場所です。これも団体ツアーであればやむなしということでしょうか。

団体ツアーの場合、座席指定ができない代わりに航空料金が格安でかつ約1か月ほど前まで無料キャンセル(ツアー参加自体のキャンセル)ができるというメリットがあります。個人ツアーで格安航空券を購入した場合には多くの場合申し込み後は無料キャンセルはできません。

ある旅行会社でビジネスクラスの座席を通路側にするように依頼したことが何度かありますがこの程度の要望は今まですべてうまく希望通りとなりました。

先ほど、同じ旅行会社のツアーパッケージにはよく2~3段階のグレードがあると書きましたが、やはりメインはエコノミークラスを使う廉価パッケージです。そのためビジネスクラスを使うパッケージには旅行の種類が少なく、好きな観光地が盛り込まれたツアーはエコノミークラスのツアーしかないということがあります。

実はこのような場合、申し込み資料にビジネスクラスへのアップグレードがオプションとしてたとえ明記されていなくても、旅行会社に特別にお願いすればビジネスクラスの席を準備してくれるようです(経験済み)ので臨機応変に利用されることをお勧めします。

飛行機の座席について少し余談です。例えば夫婦で搭乗する場合、予約時や当日の空港カウンターでも並びの席がどうしてもとれないときは、最後の手段として飛行機に搭乗した後にCAさんにそれとなくお願いしてみる方法もあります。

海外の色々なフライトに乗っているとCAさんが他の乗客に事情を説明して席を変わってくれるようにお願いしている光景を比較的よく見かけます。そしてみな喜んで席を交換してくれています。

旅行保険への加入

旅行会社は提携している保険会社の旅行保険をお勧めしています。旅行会社によりそれぞれ提携している保険会社はかなり異なっています。

聞くところによると、旅行会社お勧めの保険会社の保険ではなく自分の好みの保険会社の保険に入っていても、旅行中に何かあった場合には添乗員さんがちゃんと支援をしてくれるという話です。

しかし旅行会社提携の保険会社のほうが、本人や旅程などの情報共有や慣れた連携プレーで有利になると考えられますのでそちらのほうがより安心でお勧めだと思います。

ところで旅行会社提携の保険会社の保険については旅行の申込書と一緒にその保険会社の保険のカタログも自宅へ送られてくるのが普通です。

実はそのカタログで示されている保険タイプは実際に契約できる保険タイプの一部であることが多いです。その中に気に入った保険タイプがない場合には、選択できるすべての保険タイプが示された別のカタログを追加で郵送してもらうという手もあります。場合によってはより安価で自分にぴったりの保険タイプを契約することができます。

この別途郵送してもらった保険のカタログは次の旅行ツアーを申し込むときにももちろん活用することができます。

ところで旅行保険はそもそも必要かどうかという意見や、クレジットカードに付いてくる保証で十分だという意見などがありますが、海外でのケガや病気の治療の場合は内容によっては治療費などが数千万円もかかることがあると言われています。

それでも貯金に十分余裕がある人はとりあえずクレジットカードの保険で済ませるということもあるかと思います。

海外旅行傷害保険に対応するための一つの方法としてクレジットカードに付いてくる海外旅行傷害保険をうまく活用する方法があります。

これには自動付帯と利用付帯の2種類があり、自動付帯はカードに加入しているだけで自動で付帯される方式です。利用付帯はそのカードで旅行費用を支払った場合にのみ付帯するというものです。

最もお手軽なのは実質年会費無料のクレジットカードで海外旅行傷害保険が自動付帯になっているものに複数加入しておくという方法です。

現在例えば、エポスカード、KCカード、REX(JACCS)カードがあります。海外旅行中のケガの治療に対してすべてのカードが200万円までを保証してくれます。また病気の治療に対してはエポスカードが270万円まで、その他は200万円までの保証になっています。

この3つのカードに加入しておけば、海外での病気の治療については合計で670万円まで大丈夫だということになります。

上記各カード会社の海外旅行傷害保険については補償内容や条件が時期によっても異なってきますので興味のある方は詳細をご確認ください。

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