団体ツアーあるある(3)ー ホテル

はじめに

国内・海外旅行が趣味で数十年ほど前から色々な団体ツアーや個人ツアーを楽しんでいます。団体ツアーに参加すると旅行そのものの体験と同時に団体ツアーならではの面白くて興味深いことがらに色々と遭遇することになります。

この記事ではこれらの興味深い実際の体験を「団体ツアーあるある」としてご紹介していきます。

4.ホテル

団体ツアーでは費用に応じて格安ホテルから豪華ホテルまで色々なホテルに泊まることになります。一般には旅行会社ではリゾート地ではリゾート風ホテルを、街中ではシティ風ホテルを優先的に手配してくれるようです。

今までの体験では、豪華なホテルの中には、建物やロビー、部屋の造りはやたらに豪華でも、空調、洗面所、お風呂場などの色々な設備がとても使いずらくて困ったことがたまにありました。それよりは価格もそこそこのモダンなシティホテルのほうが圧倒的に実用機能面で優れていて快適に過ごせ、安心して宿泊できると感じています。

団体ツアーではよく旅行会社の手配の関係で急遽宿泊ホテルを変えることがありますが、その場合には一段上のクラスの高級ホテルに宿泊することになることが多いです。

以前に団体ツアーでスイスのレマン湖周辺に観光に行ったときこのような急なホテルの変更に遭遇し、何と幸運にもレマン湖ほとりで最も有名な歴史ある高級ホテル(フォーシーズンズ・ホテル・デス・ベルゲス・ジュネーブ)に宿泊することになりました。

そのホテルは造りが豪華であるだけでなく、窓から見えるレマン湖の風景、ホテルの設備、係りの人のサービス、そして食事も極めて満足がいくものでした。旅行会社かホテルのどちらが差額を負担したのかは分かりませんが私たち参加者はみな突然のうれしいサプライズに大喜びでした。

ちなみに旅行会社の手配の関係で、突然飛行機のエコノミークラスがビジネスクラスにアップグレードされるといううれしいサプライズもあります。私たちの体験ではこの場合は席はビジネスクラスですが食事はエコノミークラスのものをいただきました。

団体ツアーで最初にホテルの部屋に入るとき参加者の何人かはなかなか部屋のキーがあけられずに廊下で立ち往生する光景をよく目にします。

ホテルの部屋のキーには色々なものがあります。昔ながらの金属のカギであったり、カードタイプのキーであったりします。特にカードキーは、平たい穴に差し込むタイプや単にある部分にキーをかざすだけのタイプなどがあり、しかもキーを差す方向や裏表を間違えるとドアが開かなかったりします。このような紛らわしさに加えてそもそもキー自体が故障していることも多いです。

なお、昔ながらの金属のカギの場合にはドアの開け閉めは簡単ですが、紛失を防ぐためかかなり大きく立派に作られているキーがほとんどで、昼間ホテルを外出する場合には重たくて持ち運びに不便です。この場合には手間でもフロントにその都度預けることになります。

中国やアジアのホテルなどの場合には、よくホテルの廊下がとても暗くて、部屋番号の確認やキーを使うときに手元が良く見えずにとても困ることがあります。これは数十年前まではよくありましたが、今ではスマホのライト機能やスマホ画面自体の明かりを利用すれば問題解決です。

部屋のトラブル

旅行中のホテルの部屋のトラブルはよくあります。

今までで最も印象深かったのは以前ギリシャのホテルに入ったとき同じツアーの人が遭遇したトラブルです。ドアを開けて部屋に入ったところ中に猫がいたということです。一時廊下で騒ぎとなり私たちも何が起こったのかわからず急いで現場へ向かいました。

結局ホテルの人に部屋を変えてもらって一件落着でした。

ギリシャでは観光中でも街中でたくさんの野良猫を見かけましたので、ギリシャではホテルの部屋に猫が紛れ込むのは日常茶飯事だったのかもしれません。

私が今までに自分の部屋で実際に遭遇したトラブルは、窓のカギが壊れていてロックできない(2件)、トイレの水洗の水の流れが異常(2件)、お風呂の栓が壊れていたり、なかったりで浴槽に湯を張れない(3件)、空調がうまく制御できない(3~5件)、電気ポットが故障している(1件)などです。

窓のカギの故障は、高層階の窓でしたらそのまま放置しますが、低層階や屋根伝いに外から人が簡単に窓から入ってこられる状態ではセキュリティ上やはり問題です。

部屋のトラブルはまず自分で何とか対処します。

トイレの水が止まらなくなったなど水洗トイレのトラブルは白い陶器製のふたを開けて中をチェックし、多くの場合水の流れをコントロールするフロート(浮き)のフックが外れているなどの簡単な原因が多いです。それは1分もあれば自分で容易にもとに戻せます。

お風呂の栓がちゃんと閉まらない場合も何度か試みるうちに正常に戻ることが多いです。

空調の不調はとても多いですが、よほどのことがない限り寝る時には電源を切っていますのでそのまま使うことが多いです。

もしも自分ではどうしようもない場合には、直接ホテルのフロントに修理を依頼します。特に窓のロックは自分では全く修理できません。

以前中国ツアーに行ったときに窓のロックが故障していたので、直ちにフロントに伝えて修理をお願いしたところ、まずすぐに部屋に係員が様子を見に来てくれて、続いて20分程度で修理の専門家が来て出際良く修理をしてくれました。

2件目の窓のロックの故障のケースでは、別の地域への中国ツアーでしたが、フロントに依頼したところすぐには修理ができないということで直ちに部屋を変えてくれました。変えてもらった部屋は窓から綺麗な風景が見える上階のグレードの高い良い部屋でした。

風呂の栓の故障の場合も自分では直せないときはフロントに連絡するとすぐに代わりの新しい栓をもってきてくれました。

このように私は団体ツアーの場合、部屋の不備はまず自分で対処し、不可能な場合は自分で直接フロントへ連絡して修理依頼をします。添乗員さんには依頼はしません。

数十年の間に数多くの添乗員付き団体ツアーに参加しましたが、ホテルの部屋のトラブルで添乗員さんに連絡し対応を依頼したことは今までに一度もありません。理由は次の3つです。

1.添乗員さんを間に挟むとホテルへの連絡が遅れて結局対応に時間がかかる

2.多くの参加者のお世話をしている添乗員さんの仕事をむやみに増やしたくはない、またホテルでお休みのところを煩わせるのは心苦しい

3.団体ツアーでは現地の人と話す機会がまずないのでせめてフロントの人とか修理に来てくれる人とかと少しでも会話を楽しみたい

もちろんホテルに対応してもらった後、次の日などにちゃんと添乗員さんへトラブルの事後報告をしています。

別のツアーに参加した時に何人かの添乗員さんにこのような話をするとみな「助かります!」と言ってとても喜んでいましたので、この方法は今後とも続けるつもりです。

ところで団体ツアーではよくホテルの部屋に入った直後に添乗員さんから電話があったりまたドアの前まで訪問を受けたりします。部屋の不備を早めに教えてほしいということです。

私の場合はトラブルは自分で対応していますので、ホテルの部屋に入って着替えたり洗面したりしてくつろごうとしている最中に電話や訪問を受けるのはできれば無しにしてもらいたいです。最近ではホテルのロビーでキーをもらった時点で添乗員さんに確認は不要だと伝えるようにしています。

ホテルの立地

ホテルの立地については皆それぞれ好みがあるかと思います。お買い物が大好きな人は兎に角スーパーやお土産物屋さんや商店街の近くのホテルがうれしいでしょう。

また自由行動のフリータイムがある場合は、自分で外出するのに何といっても交通の便が良いほうがありがたいです。

私の場合は旅行先で朝の気持ちのよい時間帯(朝食前)に1時間くらいウォーキングができる環境にホテルがあるととてもうれしいです。

昨年スロベニアのブレッド湖に観光に行ったときには、ホテルはブレッド湖から歩いて5分くらいの立地でしたので、朝早起きして1時間30分ほど朝食前にブレッド湖畔をウォーキングしました。

ブレッド湖はアルプスの瞳と言われコバルトブルーに輝く湖面が大変美しく、周辺の素晴らしい風景を見ながら、お天気の良い朝のさわやかな湖畔の気持ちよい空気の中をゆったりと散策することができました。このホテルの立地はここ数年で最も満足できるものでした。

このような体験はツアーの観光コースとは別ですが、これだけでツアーの満足度が大幅にアップします。

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