今回のニュージーランド観光旅行のポイントは?
家族はみな大自然が好きです。家族が何とか休みを取れる日を互いに調整し最大8日間の旅行で計画することになりました。今回は自由に計画・行動できることがうれしい個人旅行です。
ニュージーランドは北島と南島があり両方をゆっくり見て回るには最低でも12日は必要ですが、今回は8日間ということで思い切って大自然の見所が多い南島だけに絞ることにしました。季節は日本は春ですがニュージーランドでは夏から秋に向かう時節でした。
美しい湖の町クイーンズタウンを基点にしました。マウントクック国立公園、テカポ湖、ミルフォードサウンズなどの有名どころを中心に美しい湖、川、山、渓谷、氷河、すばらしい星空、きれいな町並みと現地グルメを存分に楽しむことにしました。
バス、高速ジェットボート、ゴンドラ、馬などに乗り、また各地で絶景ハイキングも満喫しました。
クイーンズタウンのホテルからの眺望 旅の途中で見たマウントクックの雄姿
おおまかな旅程
旅程は下記のとおりです。今回はニュージーランドに行くので成田で飛行機に搭乗したときからニュージーランドの雰囲気を楽しむためにフライトはニュージーランド航空にしました。
- 成田空港 ⇒ オークランド国際空港 ⇒ クイーンズタウン空港⇒ クイーンズタウン(泊)
- クイーンズタウン⇒マウントクック(泊)⇒テカポ(泊)⇒クイーンズタウン(泊) ⇒ミルフォードサウンド⇒クイーンズタウン(泊)
- クイーンズタウン空港 ⇒ オークランド空港 ⇒ オークランド(泊)オークランド国際空港 ⇒ 成田空港
クイーンズタウンに3泊、マウントクック、テカポそしてオークランドに1泊ずつ宿泊しました。観光の基点にしたクイーンズタウンは、周囲の山々に囲まれたその美しさが「ヴィクトリア女王(イギリス)にふさわしい」からと名づけられたそうです。
参加した現地ツアー/アクティビティ(実施順)と予約先
- カワラウジェット (Kawarau Jet)&湖底水族館…JTB
- クイーンズタウンゴンドラ (Skyline Queenstown Gondola) …現地乗り場
- テカポ・マウントクック (Tekapo Mt. Cook)2泊3日観光ツアー…VELTRA/JTB
- 氷河ボートクルーズ (Tasman Glacier Explorers Boat Trip)…JTB
- ホッカー谷(Hooker Valley Track)ハイキング…無料
- タスマンバレー4WD&アルゴツアー(Tasman Valley 4WD & Argo Tours)…JTB
- マウントジョンパノラマウォーキング (Mt John panorama walk)…HIS
- レイク テカポ 世界最南端Mt John天文台星見ツアー(Mt. John Observatory Tour)…JTB
- スカイラインゴンドラから見る夜景とディナー(Skyline Gondola Restaurant)…HIS
- ミルフォードサウンド(Milford Sound)1日ツアー…VELTRA/JTB
- 乗馬ツアー(Horse Riding)…JTB
宿泊ホテル
今回のホテルは、ゆったりとしたリゾート気分を盛り上げるためにオークランド以外はスィートまたはデラックスルームにこだわりました。
- クイーンズタウン:Copthorne Hotel and Resort Queenstown Lakefront
- マウントクック:The Hermitage Hotel
- テカポ:Peppers Bluewater Resort
- オークランド:Heartland Hotel Auckland Airport
上記クイーンズタウンのホテルは、他の有名ホテルが満室の中ようやく予約できましたが、ワカティプ湖畔のとても景色が良い、シックな装いの思いのほかすばらしいホテルでした。もちろんダウンタウン中心部へも気軽に徒歩で行ける距離です。
テカポでのホテルは2連のテラスハウス(2,3階建ての長屋のこと)で、家族がそのまま住めるつくりになっていました。1階と2階に部屋がありまさに一戸建てを自由に使う感じでした。部屋数が多く、どの荷物をどこに置いたか一瞬分からなくなるほどでした。
またテカポのホテルの敷地内もきれいに整備されており、近くのショッピングエリアやテカポ湖にも気持ちよく徒歩で行けました。このホテルは強くおすすめできます。
マウントクックのホテルの裏山からの眺望 テカポのホテル:左の建物の1階が受付
今回は国際フライト時間が片道約11時間の長時間ということで比較的疲れにくいビジネスクラスにしました。ホテルも景色が良い場所・部屋にし、また現地ツアーもたくさん盛り込んだことからそれなりに旅費がかかりました。
販売されているパッケージツアーにはこれほど内容が充実したものは見当たりませんが、JTBやHISなどのある程度似たようなものでは一人当たり90~100万円程度ですのでこれよりはかなり安く行けました。
なお、このフライトにはファーストクラスがないので実際このビジネスクラスが最高クラスとなり、フルフラットになる独立型シートや食事・飲み物、、サービス全般に渡り素晴らしく行き届いており満足度は高いです。
片道約11時間の搭乗時間でしたが、うれしいことにまるで2~3時間しかたっていない感覚でまったくの疲れ知らずでした。
1日目…クイーンズタウン観光
成田からニュージーランド航空でオークランド空港乗り継ぎでクイーンズタウン空港に午後到着しました。
まずはあまり激しくないジェットボートが良いと思い、サザンアルプスに囲まれたワカティプ湖から、青緑色の流れが印象的なカワラウ川へ走り抜けるというカワラウジェット (Kawarau Jet)に乗りました。思ったより高速でとばし波を切って上下に軽く飛び跳ねたので腰が少し痛くなったものの、終始絶景の中を爽快に進みとても楽しめました。
夕方にはクイーンズタウンゴンドラ (Skyline Queenstown Gondola) で小高い山(ボブズヒル)に登り、クイーンズタウンの町とワカティプ湖を一望する雄大な絶景を満喫しました。
ワカティプ湖でジェットボートを楽しむ 小高い山(ボブズヒル)からの眺望
ふもとに下りた後、Finzという有名なシーフードレストランで、イセエビやマッスル(ムール貝)などを大変おいしくいただきました。
ここのムール貝は少し緑色がかったグリーン・リップド・マッスルと呼ばれるニュージーランド特産の品種でとても美味でした。これを楽しみに訪れる人も多いそうです。
このレストランは場所柄少しお値段が高めになりますが、美しいワカティプ湖畔が広く見渡せるテラス席に座って食べたおしゃれな夕食は忘れられない思い出になりました。もちろん絶景が一望できる青空テラス席は数が限られていますので予約必須です。
2日目…マウントクック観光
朝一番でホテルからテカポ・マウントクック2泊3日観光ツアーのバスに乗りました。
この現地ツアーは大変人気のようで観光客でほぼ満席でした。私たち以外にも日本人らしき人も何人か乗っていました。
道中バスの窓からの景色はどこを見てもすばらしいものでした。
またマウントクックと湖を同時に見渡せるなどの絶景ポイントではバスを降りての撮影タイムがありとても満足できました。
途中の絶景ポイントから見たマウントクックと湖
バスは正午頃にマウントクックのホテルに到着。午後早めに氷河ボートクルーズに参加しました。このツアーはタスマン氷河の終端に出来た氷河湖をクルーズするもので神秘的な風景が見ものです。氷河湖まで岩や石がごろごろした場所を少し歩きますが景色もよくとても爽快でした。
思ったより広大な氷河湖では小型高速ボートで疾走し、氷河の終端の絶壁付近まで接近し見事な景色を堪能しました。さらには、氷河から自然に切り離されて浮いている大きな氷の塊に接近し、氷の断片を手でつかみ取ることができました。
太古の時間を感じるめったにない貴重な瞬間です。最近テレビの旅番組でも紹介されたこのツアーは非常におすすめです。
タスマン氷河湖に迫る氷河の終端の氷壁 タスマン氷河の浮遊断片の氷を手づかみ
一度ホテルにもどり休息した後、家族だけでマウントクック公園内でゆったりとウォーキングを楽しみました。最も有名なホッカー谷遊歩道に沿って広大な草原の中を歩きキャンプ場を経由して第一つり橋まで片道約1時間の行程でした。
途中いろいろな見所、珍しい植物や花、特にマウントクック山頂が勇壮に見渡せる絶景の場所もたくさんありまさに夢のようなウォーキング体験でした。
写真左下にホッカー谷遊歩道が見えます ウォーキングの目的地の第一つり橋
3日目…マウントクック&テカポ観光
午前中にタスマンバレー4WD&アルゴツアーに参加しました。タスマン氷河に削られて運ばれてきた岩や石が積み重なっている中を特殊な8輪ジープに乗って突き進みました。
途中ではガイドさんから氷河の歴史や珍しい植物などの詳しい説明があり、車の振動と砂ぼこりが多少ありましたがとてもワイルドな貴重で楽しい体験ができました。
終着地では車を降りて皆で小高い岩のがけをよじ登り、頂上からはタスマン氷河の氷河湖を一望する絶景を堪能しました。この氷河湖は昨日実際にボート観光した場所でしたが、上から眺めると思っていた以上に広大なスケールであることがわかりました。
左側のタスマン谷から崖を上ったあたり タスマン氷河湖ボートツアーの基地
正午頃にホテルまでもどり、そこでおいしいサンドイッチなど買い込み、ホテルから始まる遊歩道に出かけました。途中マウントクックの絶景を望める気持ちよい草原に腰掛けてランチをおいしくいただきました。お天気もほぼ晴天でなんとも贅沢なピクニックランチになりました。
ランチに向かう途中からの山々の風景 ランチを楽しんだ草原から見える風景
午後ホテルにお迎えに来たバスに乗りテカポに移動しました。ホテルにチェックインした後早速マウントジョンパノラマウォーキングを楽しみました。
まずテカポ湖畔にある、日本人の間でもきわめて有名な善き羊飼いの教会を見学しました。相変わらずの人気の観光ポイントでたくさんの観光客が来ていました。
ここで過去と現在の比較をしてみたいと思います。善き羊飼いの教会を写した写真を2枚載せておきます。
左側は今回、右側は20~30年前に撮影した写真です。
善き羊飼いの教会を写した今回の写真 20~30年前に撮影した写真
どちらも大体同じ位置から撮影しています。ほぼ真ん中に小さいですが教会が写っています。変わったのは、教会の前に駐車場が作られたことと、右の写真では3本あった大きな木のうち教会に一番近い木だけが生き残っているようです。
また20~30年前は手前に道らしきものもありませんし、草原に囲まれたとても静かですばらしい自然の環境だったことが分かります。
左の写真は現在の教会付近をもっと近くから撮影した写真です。ご覧のように教会すぐ手前の駐車場の車が視界に入ってきてせっかくの美しい風景が……。
駐車場はもっと離れた目立たない場所に作るとか……。 できるだけ開発などの手は入れないほうがうれしいです。
善き羊飼いの教会を観光した後マウントジョンの山頂まで一気に車で上りました。このツアーの目玉はマウントジョンの山頂付近をぐるっと一周するウォーキングで、テカポ地区360度見渡せる壮大でみごとな景色に感動しました。
マウントジョンの山頂付近からの眺望1 マウントジョンの山頂付近からの眺望2
実は上の左の写真の風景のほぼ真ん中には先ほど観光した善き羊飼いの教会が写っています。小さすぎてほぼ分かりませんが。
山頂付近をウォーキング中に、あちらこちらに野うさぎの巣がありうさぎが飛び回っている光景も見られました。思いがけずびっくりしましたが、とてもかわいくて楽しめました。
夕方ホテルにもどり夕食を食べてゆっくりくつろいだ後、夜になってレイク テカポ 世界最南端Mt John天文台星見ツアーに参加しました。
このテカポは世界一の満点の星空が見れると言われており、現在世界初となる星空世界遺産を目指しているそうです。この星空を見るためだけに世界中からここを訪れる人も多いそうです。
さてこのツアーでは、最初に、昼間に別ツアーでウォーキングを楽しんだマウントジョン山頂にある天文台で望遠鏡をのぞきいくつかの星や星座の天体観測の体験ができます。その後屋外に出て、まばゆいばかりの360度満点の星空の肉眼での観測になります。
ガイドさんの説明はクイズも交えとても親切で面白く日本では見ることができないあの有名な南十字星などかずかずの星や星座の紹介がありました。
当日はみごとな晴天に恵まれ、地平線から頭上まで美しい星で埋め尽くされた天空を眺めた感動は一生忘れられない思い出になりました。
なおツアー代金には当日同じグループになった大勢の観光客との集合写真(後日WEBからダウンロードできます)とかわいい小型LED懐中電灯が含まれていました。また、一眼レフカメラ(ミラーレスは除く)をあずけると天体の写真を無料で撮ってくれました。
4日目…テカポ&クイーンズタウン観光
午前中はテカポ湖周辺でショッピングや公園などの散策をゆっくりと楽しみました。テカポ湖はいつ訪れてもその美しい姿を見せてくれます。
いつ訪れてもやはり美しいテカポ湖と空 テカポ湖畔に善き羊飼いの教会が見えます
お昼頃ホテルをバスで出発しクイーンズタウンへ向かいました。途中再びマウントクックに立ち寄り、そこで再度雄大な風景を楽しんだ後、ランチをいただきました。またバスにもどり、途中写真ストップもあり、美しい自然の風景を満喫しながら、夕方にクイーンズタウンのホテルに到着です。
これで2日目から始まったテカポ・マウントクック2泊3日観光ツアーの終了です。ここは1日目に泊まったのと同じホテルです。
夕方、小高い山(ボブズヒル)のふもとまでクイーンズタウンのしゃれた町並みを歩いて行き、麓のゴンドラ乗り場から乗車し、スカイラインゴンドラから見る夜景とディナーに参加しました。
夕方暗くなる前に展望台へ行ったので、空が暗くなるにつれ町の灯りがだんだんとともっていくファンタスティックな夜景に出会うことができました。
その後ゴンドラの終点にある展望レストランでのバイキング・ディナーを満喫しました。窓側の席にこだわる場合は、レストランの入り口に少し早めに並ぶといいです。これで初日に続き2回も絶景ゴンドラに乗ったことになります。
5日目…ミルフォードサウンド観光
早朝にクイーンズタウンのホテルのロビーで待ち合わせ、ミルフォードサウンド 1日ツアーに参加しました。この有名な観光地は天気が悪いことでも知られており3回に2回は雨だということです。
バスでの移動の途中に一時雨に見舞われましたが、現地に着くころにはうす曇となり一安心です。途中木道のトレイルがきれいに整備された湿地帯を歩いたり、何箇所か広大な草原や山脈の絶景など撮影スポットで休憩したりと到着まで大自然満喫の連続でした。
立ち寄った湿地帯(歩きやすい木道あり) 写真ストップした絶景のひとつ
ミルフォードサウンドに到着後、大きな遊覧船に乗りました。入り江の海の中から突然切り立った絶壁が続き、この世界的に特異な珍しい風景はやはり感動ものです。滝のそばに近づいてしぶきを浴びたり、あざらしを見たりととても満足できる遊覧船のツアー(ランチつき)でした。
船は断崖絶壁に囲まれた入り江を進みます 滝のほぼ真下まで近づきしぶきを浴びます
ホテルに帰着後、夕食はFinzと並び人気のシーフードレストランFishboneに行きました。
このお店は地元の人にも大人気だそうでカジュアルな雰囲気で気軽に立ち寄れます。お店の内装には魚をモチーフにしたアイテムが飾られていてとても楽しい雰囲気です。
ここではもちろん新鮮で美味なニュージーランド産の色々なシーフードをゆっくり堪能しました。シーフードの盛り合わせなどを注文しましたが、ここはお値段は思ったよりリーズナブルでした。
6日目(観光最終日)…クイーンズタウン観光
ホテルでゆっくり朝食を取った後、午前中はお迎えの車で近くの牧場に行き乗馬ツアーを楽しみました。若い女性2人で経営している牧場のようで乗馬体験では乗り方や馬の操縦の仕方をとてもやさしく親切に教えてくれました。
牧場の中や周辺を馬でゆったりとまわりましたが、途中丘を登ったり下ったりととても起伏に富むコースでした。途中大きなトナカイがいて馬が怖がる場面もありましたがご愛嬌でした。
また初心者でしたが軽い駆け足までやらせてくれてとても充実した乗馬体験に満足です。途中風景の良い場所での全員での記念撮影にも気軽に応じてもらえました。
楽しかった牧場を後にし、お昼はクイーンズタウンの街で食べ物などを購入し、ワカティプ湖畔の芝生の上でコバルトブルーに輝く美しい湖を眺めながらのランチとしました。
お天気は抜けるような晴天で、湖と空のブルー、芝生や樹木のグリーンそして暖かい太陽の光をさんさんとあびる時間はまさに至福のひとときでした。
なにか時の流れが一瞬止まったような感覚でした、いや止まって欲しいと感じた瞬間でした。
ワカティプ湖畔ののどかな風景
夕方早めにクイーンズタウン空港を経てオークランド空港まで行き明日の早朝便に備えて空港のそばのホテルに宿泊しました。
7日目(帰国日)
早朝にオークランド空港から成田空港へ向かって帰国しました。やはりニュージーランドは大自然100%です。もっと長く滞在したい場所でした。
最後に
今回は旅行期間が8日間しかなくやむなく南島だけに絞りましたが、北島にもトンガリロ国立公園、ロトルアの温泉やマオリ・ヴィレッジ、大ヒットした映画「ロード・オブ・ザ・リング」の舞台となったホビット村、ワイトモ鍾乳洞のツチボタル、ニュージーランド最大の都市オークランドなど見所がたくさんあります。
また南島でも今回訪れなかったダウフルサウンド(車ではアクセスできないと言われています)、町歩きやショッピングが楽しいクライストチャーチなどまだまだ観光スポットがあります。これらはまた次回の楽しみに残して置きたいと思います。
なお、今回多くの現地ツアーに参加しましたがすべて「英語ガイド」のものを予約しました。そもそも英語ガイドのツアーは豊富にあるということや、たとえ同じ内容で日本語ガイドのツアーがあってもそれは概ね1~2割ほど値段が高くなっています。
さらに英語ガイドのツアーには世界中から色々な国の人が参加してくるので会話もひとつの楽しみとなります。
最後に今回の旅行で撮ったニュージーランドの美しい空のうち、最も気に入っているベストの2枚をご紹介します。ベスト1の写真では、澄み切ったコバルトブルーの青空の、水平線から真上へ向かっての青のグラデーションが見事です。
旅の途中のバスの窓から撮ったベスト1
テカポ湖畔で見上げて木々と一緒に撮影