はじめに
9月中旬に4泊6日でカナダのイエローナイフにオーロラ鑑賞に行ってきました。この記事では旅程3日目の第3回目の夜のオーロラ鑑賞の様子をご紹介します。ついにレベル5のオーロラに遭遇することができました。
旅程3日目(続き)
昨日のように午後9時頃にバスでホテルを出発してオーロラビレッジへ向かいました。
3回目の夜なのでオーロラビレッジの施設・サービスやオーロラの鑑賞の準備などに次第に慣れてきて行動に多少余裕が出てきました。
ビレッジの丘は5か所ありますがいつもどこもかなり混みあっていてカメラの前に何人かの人がいることが多いので邪魔になる光が入らない綺麗なオーロラの撮影が大変でした。そこで3回目の夜はティーピーのすぐ前の広い草地を湖の方へ30~40mほど行った所に陣取って三脚を立てオーロラを待つ体制にしました。
その場所ですとオーロラビレッジで貸し出している大型の折りたたみ椅子を取りに行ったり、また時々ティーピーにお茶を飲みに帰ったり、トイレを使ったりするのに距離が近いのでとても便利でした。またビレッジの丘に比べてはるかに広いので他の観光客とは十分に離れて三脚や椅子をセットすることができました。
3回目の夜は、ついにレベル5(オーロラ爆発)の感動的なオーロラに遭遇することになりました。
施設の人の話では今期2度目の強いオーロラが出たということです。この夜にオーロラを観察できた人たちはとても運が良かったということになります。
iPhone で撮影したオーロラ
最初にiPhoneで撮影したオーロラの写真を6枚掲載します。持参したiPhone 13 miniを使いましたが、特別なカメラ設定は何も行わず、そのままお任せで撮影しました。
まずはお月様とティーピーの心落ち着く静かな風景です(下の写真)。空の左側が薄っすらと緑色がかってきて、まもなくオーロラが出そうな様子です。
次の3枚はティーピーとオーロラの景色です。
しばらくすると湖の対岸の林の上に乱舞する雄大なレベル5のオーロラが現れました。どこにiPhoneを向ければよいか迷うほどの広範囲に広がっていました。
この日は大空の色々な方向に弱めのオーロラやとても強いオーロラ(レベル5)など目まぐるしく交互に現れては消えるという状況を繰り返していたので、ほぼ真っ暗の中、カメラの設定を色々と変えたり、三脚の位置やカメラの方向、角度を変えたりするのに大忙しでした。
周囲からは他の観光客の人々の歓声も時々聞こえてきて、皆さん大空を覆い激しく動くオーロラにまさに興奮状態でした。
一眼レフで撮影したオーロラ
次に一眼レフで撮影したオーロラの写真を5枚掲載します。水平線近くに少し雲が残っていましたが、何とかうまく撮れたと思います。下の写真はほとんど、カメラの設定はISOが2000前後、シャッター速度が5~8秒で撮影しました。
下の写真で手前の下の方に四角い明かりが4個ほど写っていますが、これは前の位置に陣取っていた他の観光客の人々のスマホやカメラのモニター画面の明かりです。
この日はレベル5というとても強く光を放ち、さらに激しく動き回るオーロラが出現したので、写真よりは動画の方が適していると思い、持参したカメラでは上の写真を除いてはほとんど動画撮影に熱中していました。
動画撮影
次にこの時撮影した動画を3本掲載します。いずれもタイムラプスではなく、速度も目で見たままのリアルタイムの動画です。実際にこのように激しく揺れたり、動いたり、形を変えたり、色や明るさを変えたりととても変化が速いことに非常に驚かされました。
初めて体験する大空を覆うような大自然の広大なショーに首が痛くなりながらもとても感動しました。
これらの動画にはバックグラウンドミュージックをあえて付けていません、臨場感を出すために音声はその時その場で録音されたままにしてあります。なお、ISOは12800で4Kの30fpsでの撮影です。ISOをこれ以上高くするとノイズが入ると思いこのレベルにとどめました。
1番目の動画は最初の方でカメラの方向の調整に手間取り、画面が少し揺れていることをご了承ください。また人が2名ほどカメラの前を通過した影も写り込んでいました。とにかく暗い中で慌てながら慣れない三脚を調整するのは容易ではありませんでした。
このオーロラはよくあるカーテン状のレベル4~5のオーロラでした。見どころは約5分も続きました。
2番目の動画は、カーテンが2枚並んでいるようなレベル4~5のオーロラの情景でした。
3番目の動画は、今回のオーロラ鑑賞ツアーでもっとも強いレベル5のオーロラ爆発の様子をとらえた動画です。予想を超えた激しい動きと、明るさ、形の変化に驚愕し、神々しささえ覚えたオーロラにいたく感激しました。なお途中周囲で鑑賞していた観光客の人たちが歓声を上げるのが録音されています。その時は大空を仰ぎ見て思わず大自然の素晴らしい驚異が見られたことに感謝しました。
この時見たレベル5のオーロラであっても、すでに書いたように色はほぼ白色でした。ごくわずかに赤色の色合い、またかなり微妙ですが緑色の色合いもごくごくわずかに感じられたように思えました。取り敢えずはカメラを通した豊かな色彩の動画や写真を見て楽しむのがよいのでしょう。
3日目の夜もいつものように夜9:30から深夜2:00までの4時間半の鑑賞時間がありましたが、レベル4や5のオーロラが空のあちらこちらに出ては消えるというのを繰り返していたので、肉眼での鑑賞とカメラでの撮影に一生懸命であっという間に時間が過ぎていきました。長時間野外で頑張っていたので、この夜はティーピーにはほとんど立ち寄りませんでした。
上の動画で紹介したように一つのオーロラのショー(見どころ)は数分で終わってしまいます。そこで次のめぼしいオーロラが現れるまでビレッジのティーピーで待機する人も多いのですが、ティーピーの中にいると空の様子が分からないので、「ティーピーのカバーを透明にして欲しい」とか、「空を常時写すモニターカメラが欲しい」とかの意見が出ていました。
ところで今回のツアーには十数名の人が参加していましたが、約半分くらいの方々は一眼レフカメラと三脚を持参しておられました。残りの方々はスマホと三脚またはスマホのみというような準備状況でした。
前にも書いたように、最近のスマホは性能が飛躍的に向上しているので、写真はおろか動画さえも綺麗に撮れるようでした。
当日は強いオーロラが何度も出たので、皆さんそれぞれに綺麗なオーロラの写真や動画をたくさん撮ることができて大満足でした。
参加者の中には今回が4回目のオーロラ旅行だと言われる方がおられました。2回は冬場に、2回は夏場に訪れたそうです。何と年齢は90歳近いとのことですが極めてお元気なご高齢の男性で、しかも今回魚眼レンズなどの交換レンズ、3台の一眼レフカメラと3つの三脚を持参されていました。オーロラの写真は地域の写真展などに出展したいとのことです。
WEBのブログなどを読んでいると20回程度はオーロラの鑑賞に行ったというマニアもおられるようで、今回私たちが経験したレベル5程度の素晴らしい感動的なオーロラを一度見るとすっかり虜になってしまうのかもしれません。オーロラはその都度ユニークで確率的に2度と同じものは現れないと思います。そのため何度も鑑賞に来ても飽きることはないのでしょう。
この旅行記は「イエローナイフのオーロラ鑑賞の旅(4)」へ続きます。