年末年始に家族でオーストラリア旅行(3)

旅程3日目

旅程3日目はシドニー郊外にある世界遺産ブルーマウンテン国立公園の1日観光です。これには現地ツアーを利用しました。

旅程2日目はカウントダウン花火鑑賞で夜遅くなり寝るのが深夜2時過ぎになると分かっていたので、朝の出発時間を自由に決められるプライベート貸切ツアーを予約していました。

料金が安い現地団体ツアーもたくさんありましたが、朝のホテル出発が7:30分くらいと早いので睡眠時間が十分にとれないと思い貸し切りツアーを選びました。

朝の10時に予定通り女性の日本人ガイド兼運転手さんとホテルの前で待ち合わせました。

まず最初に昨日行くことができなかったミセス・マッコーリーズポイントへ連れて行ってもらうことにしました。しかし昨日の会場の後かたずけがまだ行われていて、この日も海沿いの絶景ポイントには近づくことができませんでした。少し丘の上の方から仮設の柵の金網の間からなんとか風景を見ました。

そのあと車で約2時間ほどかかるブルーマウンテンへと向かいました。

ガイドさんは以前ブルーマウンテン地区に数年間住んでいたことがあるそうで、地理、穴場スポット、ハイキングルート、自然の動植物などにとても詳しくて色々なお話をしてくれました。

ブルーマウンテンに到着すると1月1日にもかかわらず予想以上に観光客が来ていて、車は少し離れた駐車場に止めることになりました。まず最初に最も有名な観光スポットであるシーニック・ワールドの観光をしました。

観光の起点は、丘の上にあるシーニック・ワールド・トップ・ステーションです。

最初に乗ったのはかなりの急こう配の崖を下るレイルウエイです。座席の角度を緩くしたり、逆に急にしたりと自分で調節できるようになっていました。

レイルウエイで谷間に降りた後、森の中の遊歩道(ウォークウエイ)を20分ほど散策しました。途中には昔の炭鉱跡(下の写真)、石炭を掘るのに使った道具や石炭を運ぶ馬車などが再現・展示されていました。

お天気も良く、木洩れ日に包まれて森の中の散策はとても気持ちが良かったです。途中色々な樹木などの説明の立て看板が設置されていました。

右下はなぜか密着してしまった2本の木です。

森の散策を終えて、次は谷間からまた丘の上のシーニック・ワールド・トップ・ステーションへ向かって大きなゴンドラ(ケーブルウエイ)に乗って登って行きました(下の写真)。

シーニック・ワールド・トップ・ステーションに戻った後、最後にスカイウエイというロープウエイ(下の写真)に乗って丘の別の場所までほぼ平行に移動しました。ほとんどの観光客はここでまた折り返してこのロープウエイでトップ・ステーションまで戻りますが、当日は観光客で混雑していたので、片道だけでロープウエイを降りました。

ケーブルウエイとスカイウエイはブルーマウンテンの広大な谷間を移動するので、有名なスリー・シスターズなどを望む絶景を堪能できて大変良かったです。

スリー・シスターズを見るための展望台がとても混雑していて、車を駐車場に止めるのに1時間くらいかかるということが分かったので、ガイドさんにスリー・シスターズを望む穴場の展望ポイントに連れて行ってもらいました。

その場所は数名の観光客が来ていましたが、ほとんど知られていないようで、ゆっくりとスリー・シスターズと広大な谷を眺望することができました(下の2枚の写真)。

下の写真の左上あたりに白っぽい構造物らしきものが見えますが、あそこが大変混みあっているスリー・シスターズを望む有名なエコーポイント展望台のようです。

お昼ご飯は近くの小さな街のパブへ行きました。このあたりのパブはお酒を飲むだけでなく、家族連れなどが気楽に食事ができるレストランも兼ねたようになっていました。下の写真は立ち寄ったパブの室内の様子です。当日テーブルはほぼ埋まっていました。

左下はニョッキで右下はオーストラリアの国民食であるミートパイです。どちらもとてもおいしくいただきました。

昼食の後、スリー・シスターズを裏側から眺められる穴場の展望スポット「ゴードンフォールズ展望台」(下の写真)へ連れて行ってもらいました。ブルーマウンテン観光はは2回目ですがこの場所を訪れるのは初めてでした。下の写真の真ん中より少し右の方に3つのピーク(スリー・シスターズの裏側)が見えています。

右下は雨が多い時期には滝「ゴードンフォールズ」が見られる場所だそうです。写真の真ん中付近の崖が少し湿って暗くなっていて滝の水が流れる道がそれとなく分かります。

ブルーマウンテンは雄大でとても景色が良く、お天気に恵まれたので新鮮な空気を思う存分吸い込んでとても爽快な気分になれました。たくさんあるユーカリの木の葉から出る油の成分が大気中に漂って青く見えるのでブルーマウンテンと呼ばれているそうですが、同時にユーカリオイルの爽やかな香りがあたりに漂っていたように感じました。

ガイドさんは先日も日本の渋谷から来た家族連れをブルーマウンテンに案内したそうです。その時はみな大自然が大好きだということで、一般的な観光ではなくユーカリの森の中を丸一日ハイキングをして楽しんだそうです。次にここに来るときにはそのような楽しみ方も良いのかなと思いました。

朝からのブルーマウンテン1日観光を終えて帰途に就きました。下の写真は途中で休憩した公園の様子です。大きな池があって立派なトイレも整備されていて市民の憩いの場になっていました。

夕方には車はシドニー市内に帰ってきました。

夕食はタスマニア産ロブスターの刺身が食べられることで昔から有名な「ブルーエンジェル」というレストラン(下の写真)へ行く予定でしたので、ガイドさんにホテルへは戻らずにこのレストランへ直接行ってもらいました。

シドニーの賑やかな中心部からは少し離れた閑静な住宅街の中にありました。

約1年前にこの1月1日の夕食をこのレストランのホームページから直接予約していました。ところが当日約束の7時になってもお店が空く気配がなく心配になってきました。

しばらくお店の前で待っていると、お店のご主人が入り口から出てきました。ご主人によると今日は急遽閉店にさせてもらったということでした。メール連絡をしたということでしたが、たぶん直前だったようでメールのチェックはしていませんでした。明日は開けるということでしたが、明日は早朝にメルボルンへ行く予定でしたのであきらめるしかありませんでした。

三十数年前にお友達と初めてこのお店に来て、巨大なロブスターの刺身をおいしくいただいた思い出が忘れられずに、今日また家族と一緒に再訪したのですが残念ながらまたの機会にということになりました。

ふとあたりを見渡すと道の反対側の小さな広場に、イタリアンレストランと中華レストランが並んで営業しているのが見えました。多くのお客さんが外の広場のテーブルで食事をしていて混みあっていたので味は間違いないだろうと思いそこの中華レストランで夕食をとることにしました。1月1日だったので街では営業しているレストランが少なかったのかもしれません。

下の写真は注文した小籠包や海鮮料理の一部です。本格的な中華で予想以上に美味でした。

旅程4日目

旅程4日目は早朝に起床してホテルをチェックアウトし、シドニー空港へ行ってカンタス航空の国内線でメルボルンへ移動しました。国内線ですが途中機内でスナックが出ました。

メルボルンは以前から一度は訪れてみたいと思っていた都市です。オーストリアのウィーン、カナダのバンクーバーとともに世界で最も住みやすい(住みたい)街ランキングで常にトップグループに入っています。

お昼前にメルボルン空港へ到着しタクシーで宿泊先へ行きました。今度のタクシーはシドニーの時とは違ってちゃんと適正料金で乗せてくれました。

宿泊ホテルはノボテル・メルボルン・オン・コリンズで、繁華街のほぼ中心部にあって観光やショッピングにとても便利でした。お昼頃にホテルに着きましたが、すぐに部屋に入れるということでとても助かりました。

このホテルの2階の受付の奥に何故か卓球台がおいてありました。早速家族で少し久しぶりのピンポンを楽しみました。滞在中他のお客さんも楽しんでいる光景を何度か見かけました。

さてメルボルンでの主要観光スポットは中心部を走るトラム(路面電車)に乗って効率よく見て回ることができます。しかもまさに中心部ではトラムは何と無料で乗り放題でした。このこともメルボルンが住みたい街に選ばれる理由の一つだと思いました。

下の写真は旧式のトラムです。ほとんどがスマートな新式になっているのでこの旧式を見かけるのは運が良い方だと思います。

クイーンズ・ビクトリア・マーケット(Queen Victoria Market)

ホテルを出てトラムに乗ってまず最初にクイーンズ・ビクトリア・マーケットへ行きました。ここは南半球で最大規模の屋外マーケットだそうです。

トラム19,57,59で Queen Victoria Market (No.7)駅で降りたら目の前にあります。

最初にここを訪れたのは、メルボルンで大人気のホットドッグをお昼ご飯として賞味するためです。トラムの駅から近い場所にある Bratwurst Shop & Co というドイツ料理のお店で売っています。口コミにあるように受付の前には人の行列ができていました。下の写真は注文したホットドッグで、ドイツソーセージ、玉ねぎ、トマトなどが入っています。トッピングは、ソースを含めて色々なものを自由にアレンジすることができました。

普通のホットドッグよりは分量が多めで、これ一つでお腹がいっぱいになるほどでした。もちろん味はとても美味しかったです。すぐ近くの通りには外にテーブルと椅子がたくさん並べられているので気持ち良い大空の元、道行く人を眺めながらのんびりと食事をしました。

このマーケットは予想以上に広い場所で野菜、果物、お肉、魚、洋服、靴、雑貨など色々なものが売られていました。午後2時頃には店じまいすると聞いていましたが、2時を過ぎてもまだ多くのお店が営業していました。

左下は海産物のお店で、右下は果物屋さんです。

 

右下はクリスマスの時の出し物で時々動くトナカイさんです。

 

下の写真は蜂蜜屋さんの様子です。ブルーマウンテン観光の時にガイドさんが蜂蜜はオーストラリアのお土産として最近とても人気がありますよと教えてくれたので、ここで蜂蜜をたっぷりと買い込みました。

マーケットを後にして次に向かったのは王立展示館です。

王立展示館(Royal Exhibition Building)とカールトン庭園

王立展示館は、1880年のメルボルン万博のために色々なヨーロッパ建築様式を取り入れて建設されました。周囲のカールトン庭園は約26ヘクタールの広さがあり、その優美な美しさと建築様式が評価されて2004年に世界遺産に登録されました。

トラム30,35,(86,96)に乗って行きNicholson St &Victoria Pde駅からすぐのところです。

下の写真は王立展示館の正面と立派な噴水の風景です。

カールトン庭園は歩いているとかなり広く感じられ、また花壇や木々が綺麗に整備されているので散策をしていてとても気持ちが良かったです。観光客の姿もちらほら見かけられ、綺麗な緑に映える風景の写真をたくさん撮っていました。

セントパトリック大聖堂(St Patrick’s Cathedral)

次はシティ・サークル・トラム35のParliament Station駅から5分のところにあるセントパトリック大聖堂へ行きました。国内最大のゴシック建築の教会だそうです。

ここは当日残念ながら閉まっていました。塀の外側から美しい外観だけ写真に収めました。その時中国人の十数名の観光客グループもこの教会の見学に来ていましたが、一人の男性中国人が親切にも教会を背景にして家族の写真を撮ってくれました。

セントポールズ大聖堂(St Paul’s Cathedral)

次に向かったのは街中の賑やかな場所にあり、2016年に125周年を迎えた歴史あるセントポール大聖堂です。

トラム70,75(,35)のSwanston St and Flinders St駅からすぐのところにあります。

この大聖堂は、イギリス人建築家ウィリアム・バターフィールド(William Butterfield)の設計による最後の傑作だと言われています。しかし最終的にはメルボルンを代表する建築家ジョセフ・リード(Joseph Reed)のもとで完成されたとのことです。

WEBの情報では写真を撮影するには売店でお金を払う必要があると書かれていましたが、実際にはそのような案内もなく普通にみな写真を撮っていました。

クリーム色と濃い灰色を基調とした内装は派手さはなく清潔でとても落ち着いた雰囲気を醸し出していました。この教会で2025年新年のお祈りをしました。

左下の写真はお洒落な柄のパイプオルガンです。

ロイヤル・アーケード(Royal Arcade)

ここはメルボルンの最古のアーケードとして有名です。

トラム 86・96 の Elizabeth Street/Bourke Street駅、またはトラム19,57,59Bourke Street Mall (No.3)駅からすぐです。

内装はとてもお洒落で美しく高級感溢れるショッピング・アーケードです。下の写真は仕掛け時計で、きりの良い時間である夕方5時に何が起きるか多くの観光客が見守りました。両側にある人形がそれぞれの横にある鐘を叩いて時刻を知らせていました。

ビクトリア州立図書館(State Library Victoria

この図書館は世界一美しい図書館として有名です。特に4階から眺めるDome Galleryがベストだと言われています。

トラム35Melbourne Central Station駅からすぐのところにあります。

WEBの情報では毎日10:00~21:00の開館となっていましたが、当日は残念ながら早めに閉まっていました。館内の美しい風景はまたの機会に期待するということになりました。

この図書館の前の歩道に奇妙なオブジェがあるのを見かけたので思わず写真を撮りました(下の写真)。図書館らしき建物の大部分が道路に埋まってしまっている奇妙な風景です。

宿泊ホテルに戻る途中に有名なフリンダース・ストリート駅にも立ち寄ってみました(下の写真)。この駅は多くの電車が発着するハブ駅で豪華な外観から人気の撮影スポットになっています。

その時についでに駅のお手洗いを借りることにしました。建物の中に入ってもお手洗いの場所が見つからなかったので改札口の係の人に尋ねたところ、改札を入ったところにあると言われて、そのまま改札を無料で通してくれました。日本では確かJRの場合入場券を買わないと改札内に入れないと思いますので、この寛大な対応がとてもありがたく思われました。

予定していた観光をすべて終えて宿泊ホテルに帰る途中に美味しそうな中華レストランを見つけたのでそこで夕食を食べることにしました。バイキング形式になっていて1階で好きな料理を皿に盛り、会計した後2・3階のテーブル席で食事を楽しむようになっていました。

下の2枚の写真は色々な料理を取り過ぎててんこ盛りになってしまった大皿の様子です。結局全部きれいに美味しく食べきりました。

さて午後半日のメルボルン市内観光でしたが、思ったよりも多くの場所を訪れることができました。無料のトラムを最大限活用できたことが効率よく回れた大きな理由だと思います。回った観光スポットはすべて無料区間内で済ませることができました。

特にシティ・サークル・トラム35を最も利用しました。これは山手線のように市内を循環している路線で、これに乗っている限り無料区間から出てしまうことがないという安心で便利な路線です。

メルボルンは、乗り降り自由のお手軽な無料トラム、大きな市場やショッピング・アーケード、美しく手入れされた公園、教会や駅舎などの歴史的建造物、素敵なカフェなど街歩きが非常に楽しい街だということが実感できました。

カナダのバンクーバーも大好きな街ですが、今回の街歩きを体験してメルボルンも好きな街の一つになりました。

この旅行記は「年末年始に家族でオーストラリア旅行(4)」へ続きます。

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