はじめに
ヨーロッパで新緑が美しい6月に森、林、湖、川、滝などの絶景を求めて8日間の旅行へ行ってきました。訪問した国と観光地は下記の通りです。
- オーストリアのグリューナー湖
- スロベニアのブレッド湖、ボーヒン湖、ポストイナ鍾乳洞
- クロアチアのプリトヴィツェ湖群国立公園、シベニク、クルカ国立公園、トロギール、スプリット、ドゥブロヴニク
この中で自分的には、特にプリトヴィツェ湖群国立公園、ブレッド湖およびドゥブロヴニクが楽しみにしていた観光のハイライトです。
今回の観光旅行は団体ツァーでしたが比較的少人数だったのでとても動きやすく快適に観光ができました。旅行のルートは下記のGoogle地図の通りです。
青色の線が航空機で、オレンジ色の線が観光バスでの移動です。まず成田からウィーンへ飛び、ウィーンで国内線に乗り換えてオーストリア第二の都市グラーツへ行きました。そこからは観光バスで国境を越えて各国の観光地を巡りながらドゥブロヴニクまで約700Kmをほぼ南下していきました。
帰りはドゥブロヴニク空港から国内線で一度ウィーンへ戻り、成田への帰途へつきました。
成田~ウィーン間の国際線は11~12時間程度と長時間に及んだためにビジネスクラスを利用しました。なお航空機はほぼすべてオーストリア航空です。
カメラは、美しい写真をちゃんと撮影するためにSONYのミラーレス一眼レフカメラα7RIII(重量:657g、大きさ:126.9x95.6x73.7mm、画素数:約4240万画素、イメージセンサー:フルサイズ)とやはりSONYのズームレンズSEL24105G(24-105mm F4 約663g)を持参しました。また記録用のカメラとしては携帯電話付属のカメラを活用しました。
多くの美しい写真をご紹介したいとおもいますのでこの旅行記を次の3つの記事に分けて書きたいと思います。
- 新緑の絶景を求めてクロアチア・スロベニアへ観光旅行(1)(この記事)~オーストリア、スロベニア
- 新緑の絶景を求めてクロアチア・スロベニアへ観光旅行(2)~クロアチアのプリトヴィツェ湖群国立公園
- 新緑の絶景を求めてクロアチア・スロベニアへ観光旅行(3)~クロアチアのシベニク、クルカ国立公園、トロギール、スプリット、ドゥブロヴニク
オーストリア・スロベニアの旅
旅行初日は成田国際空港へお昼頃の集合でした。オーストリア航空はスターアライアンスに加盟しているので成田ではANAのラウンジが使えましたので、そこで軽食、果物、飲み物をいただきながら出発を待ちました。
成田からウィーンまで搭乗したオーストリア航空機を写真に収めました。搭乗準備中です。
ビジネスクラスの席の配列は1-2-1と2-2-2が交互に並ぶという独特のもので、ANAなどとは違い2-2-2の窓際の席は隣の席が邪魔になって自由に出入りはできません。
事前に1-2-1の1の席か、またはとにかく通路側席をお願いしていましたがうまく通路側席に座ることができました。
この時期はANAのウィーン便のビジネスクラスは非常に混んでいると聞いていましたがオーストリア航空の場合はそれほどでもなく周りを見渡すと少なくとも5~6席は空いていました。
2-2-2の配列の中2の席に座りました とても大きくて見やすいモニター
成田からウィーンまでの約12時間は、最初の機内食の後、映画3本を見て、フルフラットベッドで体を伸ばしゆっくりと睡眠をとりました。目が覚めた頃に2回目の機内食が出てきました。
ウィーン空港に到着後すぐに国内線へ乗り換えました。国内線はなんと最近では珍しいプロペラ機でした。最近はほとんどジェット機に切り替わっているので搭乗の機会はまれです。
今回搭乗したプロペラ機 プロペラの写真
飛行中窓の外のすぐのところで大きなプロペラが高速に回転しており、その騒音と振動が凄まじいものでした。
飛行時間はわずかに35分でしたが、乗り心地が大変悪くとても長く感じてしまいました。上の左の写真はグラーツ空港へ着いた直後に皆が飛行機から降りて来ている様子です。
グラーツ空港をバスで出る頃には夜の9時頃になっており、そのまま第一泊目のホテルへと向かいました。
ホテルはラマダ・グラーツというところでした。左の写真は翌朝明るくなってから撮影したものです。
アメリカなどで展開しているビジネスホテルのRamada Inと同系列のホテルなのでしょうか。
このホテルの設備等はヨーロッパのごく一般的なホテルと同等で、可もなく不可もなくというところでしょうか。
グリューナー湖の観光
ホテルでバイキングの朝食をいただき、観光バスで最初の観光地であるグリューナー湖へ向かいました。
右の写真は道中にバスの窓から撮影した風景です。街は赤い屋根と白壁で統一されているようです。
グリューナー湖は雪解け水のある期間のみ出現する透明度の高い山の中の湖で、見ごろは4月後半から7月上旬ということです。
バス駐車場から10分ほど勾配の緩やかな簡易舗装された山道を歩いていきます。鳥の声が聞こえ、新緑の輝く緑に囲まれた静かな場所でとても爽快なウォーキングとなりました。次の2枚の写真は道の途中で見つけた趣のある池の風景です。
下の写真はやはり道中で見つけた山へ向かう道の写真です。
これらはけっして観光スポットではありませんが、緑と水の「絵になる」素晴らしい景色だと思っています。特にこの季節の新緑の輝きが見事です。
最後に少し下ったくぼ地のような場所にグリューナー湖がひっそりと佇んでいました。
近くの湖と杉の木、ちょっと遠くの杉林、さらに遠くの白い荒々しい山々、青い空など美しい風景を作り出す要素はしっかりと揃っています。
周りは静寂に包まれていてまさにこの一角は別世界のようでした。
このような山の中の一時的な湖でも綺麗なコバルトブルーに染まっていることに驚きました。
帰りは来た道をまたゆっくりと散歩しながらバス停留所まで戻っていきました。帰りはゆるい下りでしたので特に疲れることもありませんでした。
ブレッド湖の観光
グリューナー湖を後にしてバスで移動し、お昼頃にブレッドへ到着しました。ブレッド湖は昔から「アルプスの瞳」、「アルプスの真珠」と呼ばれて皆に親しまれてきました。ブレッド湖のそばでまず昼食を取りました。昼食は湖で捕れた魚のフライでした。
左の写真は昼食を取ったお洒落なレストランです。
このときは晴天で日差しも強く日焼けが気になるほどでした。
腹ごしらえの後、早速ブレッド湖へ向かい、まず岸辺から手漕ぎボートに乗ってブレッド湖の中に佇むブレッド島へ行きます。
岸辺から手漕ぎボートに乗ります 聖マリア教会の塔 教会の祭壇
手漕ぎボートの漕ぎ手は若い男性一人でした。聞くところによると昔から歴史的にある特定の地域の住民だけが漕ぎ手として採用されてきているそうです。
ブレッド島のボートの船着場に着くと、そのすぐ向こうから教会へ続く約100段の登り階段が待っています。昔からの風習でこの教会で結婚する新郎は新婦を抱えてこの石の階段を登らなければならず、早々に新郎は筋トレ、新婦はダイエットに励むことになるそうです。
ブレッド島は小さな島の周囲に沿って遊歩道が整備されていて、ぐるっと一周するとブレッド湖の美しい景色を楽しむことができるようになっています。
もちろん教会に入ったり塔にも登ることができます。右の写真は島の裏側のボート乗り場の様子を撮影したものです。
それではブレッド湖の絶景の写真を幾つかご紹介します。当日は最高に良いお天気でブレッド湖の水も綺麗なコバルトブルーに輝いて私たちを迎えてくれました。
ブレッド湖の岸辺から見たブレッド島の聖マリア教会
ブレッド島の岸辺から見た小高い断崖の上に築かれたブレッド城
ブレッド島の裏手で見た緑が美しい風景で下の方に少しブレッド湖のブルーが見えています
ブレッド湖の観光を終えて夕方に第二泊目のホテルへ向かいました。
ホテルはブレッド湖からゆるい上り坂を歩いて7~8分ほどにあるホテル・クリムでした。
右の写真は翌朝明るくなってから撮影したホテルの正面玄関です。
ホテルへ着いた後、まだ外はかなり明るかったので、簡単に荷物の整理をして団体ツアーとは関係なく一人で観光へと出かけました。
ブレッド湖が「アルプスの瞳」と呼ばれているので是非高い位置から眺望したいと思い、湖畔の断崖の上に建つブレッド城へタクシーで観光へ行きました。
ホテルからタクシーで往復23ユーロでブレッド城の入場料が大人一人11ユーロでした。
ブレッド城の入り口付近にある駐車場には多くの観光バスやタクシー、自家用車が止まっていました。そこから少し歩いてチケットを購入しいよいよブレッド城へ入場です。
ブレッド城の最初の城門をくぐります ブレッド城の中庭の様子①
ブレッド城は比較的小さなお洒落なお城で城門を入ってから少し石段や坂を上ると簡単に城内へ着きました。
中庭付近にはカフェやお土産物屋などがあり、当日は特に中国人の団体ツアー客で賑わっていました。
ブレッド城の中庭の様子②
ブレッド城の上からは期待したとおり息を呑むようなブレッド湖の素晴らしい絶景が望めました。このとき夢中になって撮影した写真の一部を掲載しておきます。
夕方のコバルトブルーのブレッド湖に静かに佇むブレッド島と聖マリア教会
幻想的でメルヘンチックな景色に息を呑みます
ブレッド城の観光後ホテルへ戻り夕食をいただいてその日は早めに寝ました。
翌朝、かなり早く目覚めたので朝食前に早朝のブレッド湖へ1時間ほど散歩へ行きました。ブレッド湖の湖畔を取り囲むように綺麗な遊歩道が整備されていて、多くの市民や観光客が朝のさわやかな湖を楽しんでいました。
カルガモの親子 湖畔に止めている遊覧ボート
散歩では昨日夕方に訪れたブレッド城の足元まで行きました。途中若い市民グループが何組も本格的な魚釣り(スポーツ・フィッシング)に興じていました。
そのときに撮影したブレッド城の姿を掲載します。朝日に照らされた姿が優美です。
ホテルでバイキングの朝食を取った後、ブレッド湖にお別れをして観光バスにてトリグラフ国立公園内のボーヒン湖へ向かいました。
ホービン湖の観光
ボーヒン湖は、ブレッド湖ほど有名ではありませんが、そこからさらにバスで20分ほど南西に進んだところのトリグラフ国立公園内にあります。
ボーヒン湖はブレッド湖の約3倍の大きさがあり、ブレッド湖と同様にエメラルドブルーに輝く美しい湖でたくさんの魚が群れを成して泳ぐ姿に出会えます。周囲にはハイキングコースやサイクリングコースがあり市民の憩いの場になっています。
希少ヤギのシュタインボックの銅像 四人の登山家の銅像
当日ボーヒン湖の湖畔では、青空市場が開設されていて多くの観光客で賑わっていました。
手製の革製品、各種の工芸品、地元の果物、食べ物などが売られていました。夏の期間に限って開設されているようです。
ボーヒン湖の湖畔には遊歩道が整備されていて、湖や周りの森林を楽しみながら皆でしばらく散策をしました。当日は晴天に恵まれて、湖ではボートに乗ったり、湖畔で水遊びを楽しむ人もたくさん見かけました。
ボーヒン湖の風景を撮影した写真を3枚掲載しておきます。
最後の写真はホービン湖、森、教会、橋、遠景の山脈を構図に入れた写真ですが、「絵になる」すてきな風景だと思います。
ポストイナ鍾乳洞の観光
ホービン湖散策を終えた後、バスで次の目的地であるポストイナ鍾乳洞へ向かいました。
途中バスの窓からなにげなく空を見上げると飛行機雲が縦横無尽に走っていました。
さすがにヨーロッパでは色々な場所に行く航空機が空を色々な方向に飛び交っているのだと思い知らされました。
ポストイナ鍾乳洞は世界二番目、ヨーロッパ最大規模の鍾乳洞で世界中から観光客が訪れる場所になっています。
左の写真は鍾乳洞の入り口の階段です。ヨーロッパ最大規模ということだけあってかなり立派な施設が作られています。
お昼ごろ到着したので軽くサンドイッチなどを食べてから鍾乳洞へ入っていきました。
ここの売りは、まず地下を走るトロッコ列車で見所の地点まで一気に行けることです。トロッコ列車の速度は思っていたよりは高速で、まるでディズニーランドのアトラクションさながらで爽快な気分にさせてくれました。
地下の目的地に着くとそこからは徒歩で1時間ほど歩いて観光し、鍾乳石などの自然の造形美を楽しみます。鍾乳洞内は年中8~10度ほどでジャケットなどがないと夏でも風邪をひきそうです。
遊歩道はコンクリートで平らに整備されており、薄暗く濡れているためか階段はなくすべて登り下りのスロープになっていたので安全に歩くことができました。
観光の最後のあたりの地下広場にはなんとお土産物屋がしつらえてありました。またその近くでは人の肌のような色をした「類人魚」と呼ばれる、大変珍しいホライモリを水槽で観察することができます。
鍾乳洞内のお土産物屋 ホライモリのぬいぐるみ
大規模なポストイナ鍾乳洞を楽しんだ後は、バスで4時間ほどかけて次の目的地であるプリトヴィツェ湖群国立公園へ行きました。
この旅行記は、「新緑の絶景を求めてクロアチア・スロベニアへ観光旅行(2)」へ続きます。