はじめに
先日3泊4日で北海道の東側の観光地を巡る旅をしてきました。主な観光スポットは摩周湖、知床半島、野付半島、納沙布岬、釧路湿原です。
北海道は過去に札幌を中心に何度か訪れていましたが、知床を含む東側への観光は今回が初めてです。
団体ツアーに参加しましたが、参加者が季節柄かなりの大人数で、また観光バスでの総移動距離が800キロメートルを超え、ホテルも毎日変わるという多少あわただしい旅行となりました。
お天気は最終日のお昼頃に傘が不要な程度の少しの小雨がありましたが、概ね曇りから晴れで秘境の自然を楽しく満喫できました。
また秘境ということでうれしいことに野生の動物たちも船、列車、バスの中から見ることができました。例えば、クマ、シカ、キタキツネ、アザラシ、丹頂鶴などです。
今回の観光ルートを下の北海道東部のGoogle地図上に表示しました。青線が飛行機で羽田発着です。オレンジ色の線は観光バスの移動ルートです。
それでは旅程に従って観光の様子を具体的にご紹介したいと思います。
1日目~羽田から女満別へのフライトと裏摩周湖観光
羽田空港をお昼頃に右の写真のJAL機にて出発しました。
午後に女満別空港に到着した時には残念ながらすでに空は厚い雲で覆われていました。
空港から観光バスで早速第一の観光スポットである裏摩周展望台へ向かいました。地図で見ると摩周湖の北東方向の湖岸に位置しています。
摩周湖に着くとちょうどたくさんの霧が湧き出てきて摩周湖のほとんどが霧で覆われてしまいました。
裏摩周展望台への上り口付近(左)と展望台で摩周湖を望む観光客(右)
霧は比較的速いスピードで移動していたので、霧の晴れ間が来ないかと展望台の上でしばらく待ちました。
しばらく待つ間に霧が最も少なくなった時に撮影した写真が上の2枚です。左の写真の中心から少し右には湖の中の小島がうっすらと顔をのぞかせています。
「霧の摩周湖」とよく言われているので、霧が出ている姿も良いのかなと思いましたが、できれば晴れて綺麗なブルーに輝く湖を見たかったものです。
展望台は風も強く、また夕方になり気温もかなり冷えてきたので早めにバスに引き上げました。その後バスは最初の宿泊地である屈斜路プリンスホテルへと向かいました。
途中で見た牧場のポニー(左)と屈斜路温泉にある屈斜路プリンスホテル(右)
ホテルのレストランでバイキングの夕食をとり、外はお天気も良くなかったので早めに床に就きました。
2日目~雲海観賞、天に続く道見学、知床一湖散策および知床岬遊覧
早朝4時前に起床して津別峠早朝雲海ツアーに参加しました。
左の写真のようなマイクロバスに乗って津別峠まで山道を登っていきました。
天気予報では今日から2日間ほどは晴れるということで最悪でも日の出は観賞できるだろうと思っていました。
展望エリアには展望用の建物がありその屋上からも観賞できるようになっていました。その建物はいつもはこのような早朝には閉まっているとのことですが、当日は特別に開けてもらっていました。また屋上で温かいコーヒーが振舞われました。
雲海が見られる時間になりましたが、太陽の周りはどうも雲が立ち上がって壁のようになっていて綺麗な雲海は結局見ることができませんでした。
しかし下の写真のように太陽の左側の一部で雲海が少し見られましたので、それなりに雲海の雰囲気は楽しむことができました。
上の写真のように右手前は雲の壁ができていますが左奥には一部雲海がみられます。
雲海を撮影しようと待ち構える人々(左)日の出から少し時間がたってからの様子(右)
マイクロバスでホテルへ戻りはやめの朝食をいただきました。その後出発まで時間があったのでホテルの庭のすぐ前の屈斜路湖へ散歩に行きました。
屈斜路湖の水は澄んで綺麗でした。静かで爽快な湖畔をゆっくりと散歩しました。
屈斜路湖の看板(左)と幻の怪獣クッシーの像(右)
屈斜路湖畔の右側の風景(左)と左側の風景(右)
午前中早めに第2日目の観光が始まりました。まずは最近テレビなどでお馴染みの「天に続く道」の見学にバスで行きました。
「天に続く道」はウトロから斜里に向かう国道334号の先にある約28kmの直線道路であたかも天に向かって伸びているかのように見えます。
「天に続く道」を眺めている人々(左)と少し右の場所から撮影した写真(右)
上の左の写真のように向かいの道路の左側にちょっとした木製のお立ち台が設けられていてその上に上がればよりきれいに道が見えるようになっています。
このような長い直線道路はあちらこちらで見ることができ、また信号も極端に少なくさすがに北海道は広いなと感じました。
次の目的地である知床一湖に行く前に、知床八景の一つであるオシンコシンの滝の見学に行きました。
よく整備された階段を少し登ると爽やかに流れ落ちる水の滝を間近に見ることができます。
その後いよいよ今日の観光の目玉の一つである知床五湖のうちの知床一湖の散策へと向かいました。
知床半島の道路をバスで通行中に、道路のすぐ傍で餌を捕っているキタキツネに出会いました。運転手さんがその場でちょっとバスを止めてくれたのでよく見ることができました。
立派な木製の看板がお出迎え(左)と知床五湖の説明看板(右)
右上の写真に写っている5個の湖のうち左下のものが知床一湖です。
知床五湖を巡るには事前にレクチャーを受けなければいけませんが、知床一湖だけはクマよけの電気柵が設けられた立派な高架の木道が完備されており、安全に気楽に立ち入ることができます。
ちなみに日本の本州にいるクマはすべて「ツキノワグマ」で、北海道はすべて「ヒグマ」だそうです。ヒグマの方が体も大きく、また人を食べる習性があるとのことですので特に注意が必要です。
綺麗に完備された高架木道を歩く観光客(左)と途中で見た小さな水溜り(右)
知床五湖はもっと内陸の方にあるものと思っていましたが、上の写真のようにすぐ向こうはもう海になっています。それにしても海と空もなかなか素敵です。
予想以上に長い距離の木道(左)と風でねじれて成長した木(右)
遠く右手に知床一湖を眺望(左)と知床一湖(右)
知床一湖
当日は残念ながら知床連山の上の方に雲がかかってしまっていましたが、お天気は良く湿原、森の緑や、空と海のブルーがとても素敵に輝いていました。
知床五湖は秋の紅葉の時期も美しいといわれていますので、次は是非秋に訪れてみたいと思います。
知床一湖を満喫した後、ウトロ港で海が見える海岸よりのレストランで昼食をいただきました。メニューは新鮮な8種の海鮮丼でした。
昼食後は付近の浜辺を散歩したりして、次は本日の観光の第二の目玉である知床半島遊覧クルーズを楽しむために港へ向かいました。
左が私たちが乗船した遊覧船のおーろら号です。
当日は波がかなり荒く知床半島の先へ行けば行くほど波の影響を強く受けるとのことです。
これくらいの中型船であれば揺れはたいしたことはないだろうと思いました。
遊覧船は港を出て、知床半島の海岸に沿って半島の先端を目指して進んでゆきます。
海から望む荒々しい知床半島
上の写真は途中で見た滝です。硫黄が混じっているのか海に注いだ場所はそこの海の色が少し変わっています。
知床半島の先端部分を望む(左)
左上の写真の海の上の波を気をつけて見ると分かるように、この遊覧船は高波のためにここで大きくUターンして引き返しています。
上船時には半島先端まで行けるといわれていましたが、残念ながらここで引き返すことになりました。後で料金の差額が戻るとのことです。
上の写真は幸運にも海岸べりの河口を歩く野生のヒグマを撮影したものです。初めはこの遊覧船の乗務員がこのクマを発見してくれました。
この写真でははっきりとクマであると確認ができますが、船と海岸との距離がかなりあり、実は肉眼では非常に小さな黒い点にしか見えませんでした。最初はどこにいるのかを探すのもとても大変でした。
あとで画像を拡大すればクマと分かることを期待してとにかく「黒い小さな点」を目標に撮影しましたが期待通りはっきりと確認できました。持参したカメラの画素数が約4240万画素で、中距離ズームレンズを使っていたことが功を奏したということでしょうか。
ちなみにこの川はクマが頻繁に出没するとのことで、バスで内陸のこの川の傍を通ったときにも大きな望遠レンズを付けたカメラをもった人を見かけました。
遊覧船を降りた後少し時間があったので、ウトロ港付近の写真を何枚か撮りました。
港の灯台(左)と「知床旅情」の歌碑(右)
ゴジラ岩(左)とその他の奇岩(右)
遊覧船で知床半島遊覧を楽しんだ後は、宿泊先である知床第一ホテルへとバスで向かいました。
知床ウトロ温泉にあるこのホテルはかなり人気のホテルのようでたくさんの宿泊客でごった返していました。
ちょうど夕日が沈む時間帯にホテルにチェックインしたので、お部屋の窓、ホテルの周辺、温泉の大浴場の窓などから静かなウトロ港を望みながら綺麗な夕日を見ることができました。
夕食はこのホテルのレストランで和洋中約80種のバイキングを楽しみました。大き目のレストランでしたがとにかく観光客が多くて、料理をお皿に取るのもなかなか大変でした。
カニや新鮮な刺身などやはり北海道と言うことでとても美味でした。
夜はまた明日の朝からの観光に備えて早めに就寝としました。
この旅行記は「ひがし北海道の秘境めぐりの旅(2)」へ続きます。