はじめに
この旅行記は3つに分けて掲載しています。今日の第二回目の記事で紹介する観光地は今回の観光旅行の目玉であるクロアチアのプリトヴィツェ湖群国立公園です。
プリトヴィツェ湖群国立公園は多数の滝、湖、小川、緑が織り成す大自然の造形美を堪能できる特別な場所として近年注目を浴びている観光スポットです。
ここは「ヨーロッパの九寨溝(きゅうさいこう)」とも呼ばれているようです。九寨溝は、中国四川省の奥地にある透き通った水が流れる美しいカルスト地形の峡谷で原生林の生い茂る峡谷に大小100以上の湖沼や瀑布が点在していて、世界自然遺産に登録されています。
9年ほど前に九寨溝を訪問した後、ここのプリトヴィツェ湖群国立公園も是非訪れて見たいと機会を伺っていたところでした。
最初は個人旅行で訪問しカメラ片手にゆっくりと回りたいと思っていましたが、現地の交通事情、ホテル事情などが原因でなかなか思うように良いプランが立てられずにいたところ、このツアーを見つけ参加することにしました。
クロアチアのプリトヴィツェ湖群国立公園
スロベニアのポストイナ鍾乳洞を観光した後、バスで国境を越えてクロアチアに入りプリトヴィツェのホテルへ向かいました。暗くなっての到着でしたので夕食はそのホテルの中で済ませました。
ホテルはベルビューというところでプリトヴィツェ湖群国立公園の2番入り口から約200メートルのところにある緑に囲まれた静かな環境にあります。
左の写真は翌朝撮影したホテルの正面入り口付近です。
ホテルでバイキングの朝食を取った後、いよいよプリトヴィツェ湖群国立公園の観光へ出かけました。
クロアチアのプリトヴィツェ湖群国立公園には92の滝と大小16の湖があり下の地図のように12番のコジャク湖を境に上湖群(Upper Lakes)と下湖群(Lower Lakes)の大きく2つのエリアに分かれています。
今回のツアーでは、昼食時間を含めて約6時間というたっぷりの散策時間が取られており、一般のツアーでよく行く下湖群だけでなくその奥の上湖群にも足を伸ばすことができました。
また散策は早朝からお昼までということで、太陽の光の関係で滝、湖、小川、森がとても美しく見える午前の時間帯ということもとても幸運でした。
今日の行程は、まずバスで上湖群まで行きそこから散策を開始します。中間地点の最大の湖であるコジャク湖に着いたら次は遊覧ボートに乗ってコジャク湖を縦断します。そして到着した対岸から下湖群の散策を行うというものです。
早朝ホテルを徒歩で出てまずチケット売り場へ行き皆一人ずつチケットを受け取りました。それから朝のとても爽やかな森の中を少し歩きバス停まで行きました。
森の中のチケット売り場 バス停まで森の中を散策
上湖群でバスを降りたらいよいよ散策の開始です。以下に上湖群で見た絶景の写真の一部を掲載します。
マリ・プルシュタヴァッツ(Mali Prštavac)
ヴェリキ・プルシュタヴァッツ(Veliki Prštavac)
プリトヴィツェ湖群国立公園で最大のコジャク湖とそこを遊覧するボート
私たちが乗船した遊覧ボート コジャク湖対岸の広場
コジャク湖を遊覧ボートで渡った後対岸にある広場で暑さをしのいで30分ほど休憩しました。そこにはカフェ、お土産物屋さん、トイレなどがあり多くの観光客で賑わっていました。
その後、下湖群の散策へ出かけました。散策途中で見た絶景の一部をご紹介します。
ミルカ・トルニナの滝(Slapovi Milke Trnine)
プリトヴィッツェ滝(Slap Plitvice)
かなり上りの遊歩道を登ったところにある展望台から下の方を覗くと、先ほど歩いてきた木道とその上を歩く豆粒ほどの大きさの観光客の姿が見えます。
下湖群の遊歩道は最後の方はかなり急な上りの山道のようになり、晴天のお天気に恵まれ汗が噴出しましたが、上の写真にあるように湖、滝、森の広い範囲を展望できる絶景を見ることが出来てとても感動しました。
今日は約6時間ほどこの公園に滞在して散策しましたが、輝く新緑の木々、コバルトブルーの湖、白い飛沫を上げる滝、青い空が醸し出す見事な絶景の数々にまったく圧倒されました。
公園の散策後はまたバスで宿泊したホテル近くに戻り、マス料理の昼食をおいしくいただきました。
この旅行記は「新緑の絶景を求めてクロアチア・スロベニアへ観光旅行(3)」へ続きます。
プリトヴィツェ湖群国立公園と中国の九寨溝
両方の共通点は、どちらもカルスト地形のところにできた多くの滝、湖、小川の絶景だということです。森に囲まれて特に新緑の夏や紅葉の秋に壮大な景観を呈し、世界中から多くの観光客を集めています。
異なる点も幾つかあります。九寨溝の方は約2,000~3,500メートルの高地にあり空気が薄いので観光時に激しく動くと息切れをすることもある場所だということです。
また観光エリアの面積も九寨溝の方がかなり広いと思います。九寨溝を観光するには比較的長い距離をエリア内のグリーンバスで移動しながら、ポイントごとに遊歩道を数時間かけて散策するというスタイルになっています。そのために最低2日間は歩き回らないと主な観光ポイントは巡ることができないくらいです。
風景の美しさはそれぞれの良さがありどちらも多くの絶景ポイントを有していてとても素晴らしいと思います。もしも一方の観光地しか訪れたことがないという人は是非もう一方の観光地も訪れることをお勧めします。
なお、中国の九寨溝を訪れた時の旅行記は、このブログ内の「中国の九寨溝と黄龍を観光旅行」に掲載しています。