河口湖温泉プチ旅行

はじめに

8月中旬に家族で2泊3日で河口湖温泉に行ってきました。

河口湖は標高が830m近くあるので東京よりは約5度は涼しいだろうという期待がありました。ホテルは河口湖畔のホテル「湖楽おんやど 富士吟景」に2泊して温泉と周辺の観光を楽しみました。このホテルはほとんどのお部屋から河口湖の向こうに雄大な富士山が望めることで人気のお宿です。

旅程1日目

河口湖へは電車で行きましたが、東京から2~3時間で気軽に行ける距離にあります。午前中に出発しましたが、そのまま河口湖へ行くと早く着き過ぎると思い、途中下車して高尾山へ観光に行くことにしました。

高尾山は世界で最も登山客が多い山としてあまりにも有名です。京王線の高尾山口駅を降りて高尾山に登るケーブルカー駅の近くまで約5分歩いていく途中にある川では子供たちがたくさん水遊びしていました。特に夏の暑い時期には市民の憩いの場になっているようです。

高尾山へは過去2度ほど来たことがありましたが、実はケーブルカーは知っていましたが、リフトが運行していることは今回初めて知りました。

そこで今回は登りも下りもリフトを使うことにしました。下の写真は下りの時に撮影したものです。最大2人乗りのリフトで約12分の空中散歩が楽しめます。緑の森の中をゆっくりと進みとても快適でした。

驚いたのは、リフトに乗るときと降りるときに足元には動く歩道(ベルト)があって、乗り降りしやすいように人とリフトの相対速度が遅くなるように工夫されていたことです。海外でも色々なところでリフトに乗った経験がありますが、このようなきめ細かなサービスは初めてでした。

登りも下りも途中で専属カメラマンが写真を撮ってくれます。欲しい人はリフトを降りたあたりで購入することができます。

予定では登りのリフトを降りた場所の周辺を軽く散策して下山し、河口湖へ向かうつもりでしたが、まだ時間に余裕があったので結局日々のウォーキングの代わりに高尾山頂上まで歩いて登ることにしました。

左下は途中の神社の横にある天狗様の像です。右下は高尾山頂上からの眺望です。当日も相変わらずたくさんの観光客で賑わっていました。

頂上付近にあるお蕎麦屋さんはまだ午後3時半くらいなのにすでに店じまいを始めていました。まだまだ次々と頂上へ観光客が来ていましたので早すぎる閉店に驚きました。

JR大月駅で富士急行線に乗り換えてホテルの最寄り駅の河口湖駅までいきました。電車は下の写真のようにとてもSNS映えする可愛い車両でした。

河口湖駅からはお迎えの小型バスでホテルまで行きました。下の写真が今回2泊した「湖楽おんやど 富士吟景」です。ホテル正面の道路を一つ挟んで向こう側はすぐ河口湖でその向こうには富士山が望めるという障害物のない理想的な立地です。

ホテルに到着してまもなく夕食になりました。

夕食は和食のコースで、最初の3点は、うなぎや豚の角煮などの先付け、刺身のお造り、煮たアワビやコーン寿司などの料理です。

次の3点は梅の蕎麦、牛肉・野菜の鉄板焼き、魚などの酢の物です。

最後の3点は、カボチャや湯葉の煮物、ご飯とお吸い物と香の物、和菓子・洋菓子5種類の甘味です。

このホテルは食事にも定評があるようで、お皿や盛り付けにもこだわっていました。

ホテルの大浴場または富士を望む露天風呂で河口湖温泉のお湯を楽しむことができました。宿泊中2回とも夕食後にゆっくりと温泉に浸かりましたが、まったく他の人に会わずにまるで貸切状態でリラックスできました。

5月の中旬に箱根温泉に行ったときには宿泊客の90%以上が外国人でとても驚きましたが、この和風ホテルでは外国人はほとんど見かけませんでした。この差は観光地の違いか、時期の違いかどちらかは不明です。

旅程2日目

朝食はホテルでいただきました。左下はアジの開きやスモークサーモンなどの朝食です。右下はプリンとコーヒーまたは紅茶のデザートです。

旅程2日目は丸一日河口湖周辺で観光を楽しみました。

まず最初にホテルからタクシーで忍野八海に行きました。混雑が予想される忍野八海には朝早めに行く方が良いと判断しました。

忍野八海

忍野八海は、富士山の伏流水が約20年の歳月をかけて湧水となった8か所の池で、「形状、水質、水量、保全状況、景観、仏教思想(富士信仰)など」の観点から、1934年に国の天然記念物に指定され、1985年に環境庁から全国名水百選に選定されました。

 

下は涌池です。注意書きがあるにも関わらず観光客がコインを投げ込むことで問題になっている池です。水は透明感がありとても綺麗でした。

右下は八海には含まれませんが中池です。中心には水深約8mのエメラルドブルーの小さな池があります。また湧き水を水筒などに自由に汲める場所もありました。自分のペットボトルにも天然水を満たしました。

下は鏡池です。晴れた日には富士山が映り込むそうです。

下は菖蒲池です。8月中旬ですので菖蒲の季節はすでに終わっていました。

左下は蕎麦の実をつぶして蕎麦粉にしているところ、真ん中の下は南部鉄製品や磁器を売っているお店、右下は富士山の形をした羊羹です。忍野八海には色々なお店が並んでいました。

  

当日もたくさんの観光客で道は混みあっていました。この観光地は、忍野八海とその周辺に立ち並んだ色々な興味深いレストラン、カフェ、お土産物屋さんなどの相乗効果で集客が成功しているように思われました。

忍野八海浅間神社

忍野八海の中心部から歩いてすぐの場所に忍野八海浅間神社があります。

富士山への信仰が盛んであった山梨県では多くの浅間神社がありますが、この忍野八海浅間神社には本殿を含む10もの社があり、多くの神様が祭られているのでご利益も多く、パワースポットとして知られています。当日も多くの観光客が途切れることなく参拝に訪れていました。

忍野八海を見学した後は、少し離れた場所にある「忍野 しのびの里」へタクシーで向かいました。

忍野 しのびの里

忍野 しのびの里は富士山の麓の忍野八海の近くにある忍者テーマビレッジです。劇場での忍者ショー、手裏剣体験道場、カラクリ屋敷、忍術体験、忍者の貸衣装など色々なアクティビティが楽しめる施設で特に家族連れに人気だそうです。

下の写真は忍者が使う六方手裏剣を的に向かって実際に投げる体験ができる場所です。

有料(500円)ですが試して見たら、3回目にようやく的の下の方の板に突き刺さりました。それを見て係の人がもう一枚手裏剣を渡してくれました。その手裏剣も先ほど刺さったのとほほ同じ場所に同じ角度で平行に突き刺さりました。とにかく板に突き刺さるだけでも難しいということで、終了後にお菓子の景品をいただきました。しばし童心にかえって楽しみました。

左下は劇場内での忍者ショーの舞台(開始前)です。演技中は撮影禁止でした。最前列で忍者ショーを見ましたが格闘場面などとてもリアルで迫力があり楽しめました。

右下はからくり忍者屋敷体験の建物です。色々なカラクリを解きながら家の中を進んでいきます。

 

下は忍者が使っていた武器・武具や甲冑です。ちなみに画面の真ん中あたりに鍔が四角い忍者刀が立てかけてありますがこれは近年になって創作された産物で、実際には丸い鍔の目立たないごく普通の刀(長脇差)が使われていたようです。

忍野 しのびの里には日本人に交じって多くの外国人観光客が訪れていました。日本独特の忍者・忍術には海外では特別な関心が持たれているようです。

しのびの里で楽しんだ後お昼時になったので山梨県の名物グルメである「ほうとう」を食べに行きました。

ほうとう

河口湖周辺でとくに有名な3店は、三代続くほうとう専門店の「ほうとう不動 河口湖北本店」、10種類の豊富なほうとうメニューがある「甲州ほうとう 小作 河口湖店」、「ほうとう蔵 歩成 河口湖店」です。

特に「ほうとう蔵 歩成 」は、「昇仙峡ほうとう味くらべ真剣勝負」で3連覇し、2014年に殿堂入りしています。名物の「黄金ほうとう」は米麹の合わせ味噌にカボチャペースト、シイタケ、昆布を加えた「黄金味噌」に、出汁とアワビの肝のペーストを加えた味わい豊かなスープが特徴です。

お店の場所が都合が良かったので「ほうとう蔵 歩成 河口湖店」に行きました。あまりにも人気のお店ということで受付をした段階で「待ち時間120分」になっていて、お店の中にはたくさん待っている人たちがいました。

あきらめて帰ってしまうお客さんもいるようで、30分ほど待っていると急にはけてきてテーブルへ案内されました。

お店の中は木造の独特の内装になっていて、坂になった中央通路の両側にボックス席が配置されていました。

家族皆名物の「黄金ほうとう」を注文しました。

思っていたよりも分量が多く、とても美味しいほうとうをお腹いっぱいいただくことができました。軽井沢に行ったときにときどき「きこり」という老舗の蕎麦屋さんでほうとうを食べますが、こちらの「黄金ほうとう」の方がより深みのある味わいでした。

腹ごしらえした後は、タクシーで河口湖 音楽と森の美術館へ向かいました。

河口湖 音楽と森の美術館

この美術館では貴族たちが愛した昔のオルゴールや自動演奏楽器による音楽を聴いて楽しむことができます。またお店には色々な種類の膨大な数のオルゴールが置いてあり、自分で自由に音楽を聴いてみることができます。

敷地はそれほど広くはありませんでしたが、芝生や木々が綺麗に整備されていて歩いていて気持ちの良い場所でした。

左下の写真は、あの悲劇の豪華客船タイタニック号に乗る予定だった自動演奏楽器です。この楽器の完成がタイタニック号の出航に間に合わず難を逃れたということです。自動演奏を実演してくれました。

右下の写真は、ベルギーのオルガンメーカーで作られた作品で、貴族が舞踏会でダンスをするホール内に置かれていたものです。幅13m、高さ5mの大きなサイズで、管弦楽器の音色を奏でる約800本のパイプと打楽器が組み込まれていて、数十名編成の楽団に匹敵する演奏を自動で行う楽器です。こちらも実演演奏してもらえました。下の動画でその演奏を一部ご紹介します。

 

河口湖 音楽と森の美術館で色々な音楽を楽しんだ後は、次に河口湖遊覧船乗り場へ行こうと思いタクシーを呼びましたが、電話した2社ともにタクシーが出払っていていつになるか分からず案内ができないと言われました。河口湖は観光客の大半がマイカーで来るようなのでもともとタクシーの数が少ないのだと思われます。

美術館の入り口の道路の反対側に行ってみるとバス停があり、河口湖循環バスが走っていました。このバスは河口湖周辺の観光スポットを結んでいるようでもちろん河口湖遊覧船乗り場にも停車してくれました。

ちょっとした交通の遅れのため17:30発の最終便の遊覧船には間に合わなかったので、富士山パノラマロープウェイに乗ることにしました。

富士山パノラマロープウェイ

頂上からは河口湖が雄大に眺望できました。しかしかなり曇っていたので富士山は裾野以外は見ることができませんでした。

実はこの場所は、昔話「カチカチ山」の舞台と言われている天上山(カチカチ山)の頂上です。うさぎ神社とその横に「カチカチ山」のタヌキとウサギのオブジェがありました。

ロープウェイを降りて河口湖の傍まで行くと河口湖遊歩道がありました。ホテルまではそれほど遠くなかったのでこの遊歩道をのんびりと散策しながら帰ることにしました。下は遊歩道から見た夕方の河口湖です。

ホテルに到着したらすぐに夕食になりました。下が2日目の夕食の和食コースのメニューです。昨日とは内容と一部の器が変わっていました。

最初の3点は、うなぎの卵焼きやエビの寿司などの先付け、刺身のお造り、エビやウナギなどの焼き物です。

次の3点は、うどん、しゃぶしゃぶ、野菜の煮物です。

最後の2点は、ご飯とお吸い物と香の物、最後はメロン、グレープフルーツ、洋菓子の甘味です。右下は翌日の朝の朝食です。サケや卵焼き、湯豆腐などがありました。

 

旅程3日目

旅程3日目の帰る日になってようやく綺麗な青空がひろがりました。ホテルのお部屋から下のような雄大な富士山が眺望できました。

 

帰る前に、時間のある限り山梨宝石博物館を見学することにしました。ホテルのチェックアウト後タクシーを呼んでもらおうとしたら、親切にもホテルの小型バスで送ってもらえることになりました。

山梨宝石博物館

ここは素晴らしい宝石の魅力を広く発信し、正しい知識を普及するために作られた宝石専門博物館だということです。

左下はかなり広い館内の展示室です。色々な宝石が説明付きで展示されています。

 

左下は大きな水晶の展示です。右下は日本産鉱物を日本地図の上に配置して分布を示した展示です。

 

たくさんの美しい宝石をじっくりと観察することができました。

帰りもまた電車に乗って帰りました。

おわりに

河口湖は東京からのアクセスが容易なため昔から一大観光地として知られていました。河口湖温泉があるということを知り興味がわいたので今回の旅行になりました。

今回は2泊3日でしたが、とにかく観光スポットがたくさんあるのでもう一泊は欲しいところでした。行ってみたい場所としては、たとえば大石公園、山梨県立富士山世界遺産センター、河口湖遊覧船など、グルメとしては、ほうとう不動やほうとう小作などです。

河口湖温泉、ホテルやほうとうのお店でのグルメ、興味深い色々な観光スポットを満喫しました。

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