年末年始に家族でシンガポールへ旅行(6)

はじめに

この年末年始に家族揃ってシンガポールへ5泊6日の観光旅行に行ってきました。カウントダウン花火の鑑賞が主な目的です。

この記事では観光最終日である旅程第5日目に訪れた観音堂、バトル・ボックス(旧イギリス軍地下司令部跡)、シンガポール植物園などでの観光の様子をご紹介します。

5日目(観光最終日)

2020年1月1日元旦の朝を迎えました。また早々にバルコニーへ出て下の風景を楽しみました。

昨夜の素晴らしいカウントダウン花火ショーがうそだったようにマリーナベイは静まり返っていました。

よく見るとマーライオン公園はもうすでにたくさんの観光客で賑わっています。たかがマーライオンされどマーライオンですが実際はかなりの人気で、常に観光客が集まっています。

元旦の朝の美しい街の風景です。近くの低層の建物群と向こうの高層ビル群の対比がとても魅力的に見えています。

朝チェックアウト(自動)を済ませてホテルにスーツケースを預けました。今夜遅くにチャンギ国際空港から日本へ帰りますのでそれまでは観光を続けます。

観音堂

   

まずホテルからタクシーで観音堂へ向かいます。観音堂はシンガポールで最も参拝客が多い人気のパワースポットだそうです。ガイドブックや口コミでよく紹介されています。

いつも大変な人込みだと口コミでありましたが、入れないほどではなかったので中に入って新年のお祈りを捧げてきました。多分旧正月のほうが混むのではないかと思います。

観音堂内部では残念ながら写真撮影が禁止されていました。

バトル・ボックス(旧イギリス軍地下司令部跡)

観音堂の前の通りにあるタクシースタンドからタクシーに乗って次の観光スポットであるバトル・ボックス(旧イギリス軍地下司令部跡)へ行きました。これはフォート・カニング・パーク内にあります。

ところがこの場所はあまり有名ではないようで、タクシーの運転手は場所が分からず結局付近にあるホテル フォートカニングの傍まで行ってもらいました。

まずはBattlebox Visitor Centreへ行ってバトル・ボックスツアー(1時間15分)のチケットを購入しなくてはなりませんでしたが近くを歩いている人に聞いてもみな知りませんでした。

そこでホテル フォートカニングのフロントまで行って聞いたところようやく場所を教えてもらえました。

Battlebox Visitor Centreでは次に出発するツアーの時間が書いてありましたが運よくそれに参加することができました。出発時間になると続々と観光客がセンターに集まってきました。

総勢17~18人ほどでしたが日本人は私たちだけでした。センターから数分ほど歩くとホテル フォートカニングの向かい側の山の斜面にバトル・ボックスの入り口がありました。

ホテル フォートカニングはもともとは1926年にイギリス極東軍総司令部として建設された建物です。現在は5つ星ホテルになっています。

   

ホテル フォートカニング(左上)とバトル・ボックスの入り口(右上)

第二次世界大戦中に日本が真珠湾を攻撃し太平洋戦争が始まりましたが当時マレー半島やシンガポールはイギリス軍が駐留して守っていました。

日本軍は真珠湾攻撃後ただちにこちらの方面にも進撃を開始し、日本軍の勢いはとどまるところを知らず、次々とイギリス軍を打破していきイギリス軍は最後はこのバトル・ボックスと呼ばれるところに地下司令部を設けたそうです。

当時日本軍はイギリス軍より航空機、戦車、大砲、トラックなど数ではるかに勝っており、イギリス軍は苦戦を強いられたそうです。また特に日本軍の自転車部隊の活躍がその機動性でイギリス軍に脅威を与えていたと伝えられています。

日本軍は特にイギリス軍の水や食料の補給線を攻撃したためにイギリス軍は最後は水・食料の残りがわずか数日分という段階にまで追い詰められ、このバトル・ボックスに司令官を集めて降伏するかどうかの協議をしたそうです。

最後は結局日本軍との会議で、日本軍の山下司令官に押し切られわずか15分で降伏文書に署名してイギリス軍の降伏が決まりました。

このバトル・ボックスのツアーはガイドさんの説明付きで地下9メートルに建設された20部屋程度の軍施設を巡ります。色々な部屋(指令室、通信室、暗号室、空気清浄機室など)を見学し、また何回かに分けて当時の戦争の記録ビデオを鑑賞するという内容でした。

各部屋には司令官たちの蝋人形のような像が再現され、部屋の壁や備品も保持されていてとてもリアルな状況になっていました。イギリス軍が降伏しここを明け渡した後日本軍が少し使用していたようで壁に何か所か地名のような日本語の文章が残っていました。

1時間ほどのツアーでしたが当時のシンガポールでの日英の戦いが詳しく分かる内容になっていました。このツアーは多分日本人観光客にとってはまだ穴場だと思います。歴史(戦争史)の好きな人にはお勧めのツアーです。

ただし残念ながらバトル・ボックスの内部は一切撮影禁止でした。

ところでこのツアーのガイドさんが最後に参加者に質問を出してそれに正解すると1名だけ記念品をもらえるようになっていました。私たちが参加した時は「日本軍が確保したイギリス軍兵士の捕虜は最後はどこに連れていかれたか?」という質問でした。

答えは「満州」でした。ただしいつも同じ質問が出るとは限らないと思います。

バトル・ボックスのツアーに参加した後は、傍のホテル フォートカニングへ行ってフロントでタクシーを呼んでもらいました。次はシンガポール植物園に行きます。

シンガポール植物園

シンガポール植物園は2日目に訪れたガーデンズ・バイ・ザ・ベイと共にシンガポールの2大植物園の一つですが、こちらはシンガポール唯一の世界自然遺産になっています。

広大な敷地には色々なテーマのエリアがありますが、特に人気が高いのはオーキッド・ガーデンやジンジャー・ガーデンです。

またこれらのエリアの近くには一番人気のレストラン Haliaがあります。

さて広大なシンガポール植物園には3カ所の入口がありますが、今回は西側のTanglin Gateから入場しました。オーキッド・ガーデンや Haliaに近かったからです。入場は無料です。

   

Tanglin Gateから入場して少し歩いて行った場所の風景(左上)とオニバス(右上)

入場したらすでにお昼頃になっていたので、最初に一番人気のレストラン Haliaへ行って昼食をとることにしました。

Haliaはリゾート風の開放的なおしゃれなレストランで、大人気だけにすでに何組かの観光客が順番を待っていました。受付で予約すると待ち時間は約40分と告げられスマホの電話番号を尋ねられました。もちろん+81の日本国を示す番号が先頭に必要です。

そのレストランの付近で適当に散策していると15分ほどして「席が空きました」とスマホにSMSで連絡がきました。このようなサービスはとてもありがたいものです。

ここのレストランで最もお勧めのメニューはジンジャーがたっぷりと入ったカニ・スパゲッティです。

チリクラブの風味でカニの肉もかなり入っていました。

ジンジャーの香りと味が深く私たちのようにジンジャー好きな人には絶品です。

昼食後、最初にすぐ近くにあったジンジャー・ガーデンをのんびりと散策し売店でアイスクリームをデザートにいただいた後、次に一番楽しみにしていたオーキッド・ガーデンへ向かいました。

オーキッド・ガーデンは珍しい美しいランの花をたくさん展示しているということで、観光客には大人気の場所です。当日も入場券を買う人の列ができていました。

森の中にあるオーキッド・ガーデンの入口付近の様子です。さわやかなとても気持ちの良い場所です。

園内はあちらこちらに遊歩道が整備されていてその道の両側に綺麗なランが植えられていました。たくさんの美しいランがあったので夢中で写真を撮りましたが、以下にそのごく一部を色ごとにご紹介します。

ランの花の撮影ではできるだけ綺麗な「ボケ」がでるように撮影の方向やズームの調整などで工夫をしました。

オレンジ色系のラン

   

黄色系のラン

         

紫色系のラン

   

赤紫色系のラン

                      

ランはやはり赤紫色系のものがたくさんあります。

白色系のラン

白色系のランはどれもとても上品で清楚な佇まいを見せています。

   

左上は美智子様の名前を冠したラン(Dendrobium Michiko)で右上は雅子様の名前を冠したラン(Dendrobium Masako Koutaishi Hidenka)です。

   

左上はダイアナ妃の名前を冠したラン(Dendrobium Memoria Princess Diana)です。

赤色系のラン

          

ピンク色系のラン

         

園内には下の写真のようにVIP ORCHID GARDENが設けられていて上の「白色系のラン」で紹介したように各国の皇室・王室の人の名前を冠したランが展示されています。

以下にランのある素敵な風景の写真を3枚掲載しておきます。

オーキッド・ガーデンに入ってすぐ正面にあるランの寄せ植えです。ここでは多くの観光客が写真撮影をしていました。

ランのアーチです。木漏れ日に明るく輝く黄色のランや葉の緑がとても素敵です。

シンガポール植物園にはランやジンジャー以外にももちろんたくさんの種類の木、植物、花が植えられていますので、池や広い芝生もある広大な園内を1日かけてゆっくり散策するのもお勧めです。森林浴でリフレッシュするには最高の場所だと思います。

   

私たちは最初にタングリンゲート(Tanglin Gate)から入りましたが、公園内を色々と散策した後最後はブキティマゲートから出ました。ここはMRTボタニックガーデン駅の目の前です。

   

私たちはMRTには乗らずに近くのバス停の向こう側にあるタクシースタンドからタクシーに乗ってSuntec Cityまで戻りました。

Suntec Cityを少し散策後、そこにある本格点心のティム・ホー・ワン(Tim Ho Wan)で夕食をいただきました。口コミで美味しいと評判のお店です。

   

ティム・ホー・ワンの店内に入ったときは時間が少し早かったせいかまだテーブルにかなり空きがありましたが、食事をしている間にすぐに満席になっていました。

大人気という肉まんじゅう(左上)、柔らかいハルマキ(右上)、エビ・シュウマイ(左)などを注文しおいしくいただきました。

夕食後は歩いてすぐ近くのスイソテル・ザ・スタンフォード ホテルまで戻り、まずホテル直結の巨大ショッピンング・モールであるラッフルズ・シティへ行ってウィンドウショッピングなどを楽しみました。

飛行機の時間が迫って来たのでスーツケースを受け取り、ホテルからタクシーでチャンギ国際空港へ向かいました。特に渋滞もなく空港に到着しました。

   

日本へのANAのフライトはチャンギ国際空港を夜遅く出発し翌日の早朝に羽田に到着しました。

最後に

5泊6日のシンガポール年越し家族旅行は、実質4日間を観光に充てることができたので、シンガポールの主な観光スポットを余裕をもってほぼすべて訪れることができました。

またこの期間中は毎日良いお天気に恵まれ特に大きなトラブルもなく楽しく過ごすことができました。

何といっても最大の目的だったマリーナベイでのカウントダウン花火の鑑賞は、予想をはるかに超えるスケールと内容で、大変な感動と感激に浸ることができました。特に90分間に及ぶ途切れることのない壮大で華麗な花火ショーは今まで経験したことがなく大きなサプライズでした。

初めてシンガポールを訪れた私の家族も非常に満足し、東南アジアの他の国の一般的な街と比べてシンガポールがはるかに近代的で、ハイセンスで、緑の多い清潔な街だと分かり、認識を新たにしたようです。

私も約30年ぶりにシンガポールを訪れましたが、その見事なまでの発展ぶりに驚かされました。さらにレベルアップした近代都市になっていました。

シンガポールには世界中から富裕層や起業家が移住してきていると言われています。もっとも有名な人は2007年に家族と共に移住してきた著名な投資家ジム・ロジャーズでしょう。日本からも著名な投資家が移住しています。

シンガポールはタックス・ヘイブンであることや起業がしやすい環境があることなどの理由があるようです。

シンガポールが安全で住みやすくまた教育水準や都市機能が優れていることも大きな理由だと思います。

私もシンガポールはお気に入りの都市(国)の一つです。また機会があればますます発展し、洗練され続けるシンガポールを訪れたいと思っています。

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