桜を見に行ってきました

はじめに

春の始まりを感じる桜の花が咲く季節です。皆さん桜の開花を毎年心待ちにされていると思います。多くの人は幼少期の頃から家族や友人らと一緒に花見に行くことが習慣になっているようです。

桜が満開になるにつれて気持ちも明るく、なんとはなくうれしくなってくるのは不思議なものです。

日本で最も一般的な桜はヒガンザクラとオオシマザクラの雑種であるソメイヨシノで花の色はとても薄いピンクです。しかしたくさんの花びらが直射日光に照らされると、木全体がシルバーピンクに輝いて見えることがよくあり、色彩的にとても感動的な光景になります。

春の穏やかな日に桜の名所を訪問しましたのでご紹介します。訪問したのは次の5箇所です。

  1. 長興山紹太寺(神奈川県)
  2. 県立三ッ池公園(神奈川県)
  3. わに塚の桜(山梨県)
  4. 山高神代桜(山梨県)
  5. 小田原城址公園(神奈川県)
1.長興山紹太寺

長興山紹太寺は神奈川県小田原市入生田にあり、江戸時代の初期に小田原藩主であった稲葉一族の菩提寺です。最初は七堂伽藍を有する大寺院でしたが幕末の火災によって建物が焼失し、現在では子院の清雲院が紹太寺の寺号を継いでいるとのことです。

長興山紹太寺のしだれ桜は、江戸時代の藩主、稲葉正則が植えたといわれ、樹齢約340年、高さ約13m、株元周囲約4.7mの姿が大変美しい大木です。「かながわ名木百選」や「小田原市指定天然記念物」に選定・指定されています。

アクセスは、JR東海道線か小田急小田原線の小田原駅で箱根登山鉄道に乗り換えて入生田駅で下車し、徒歩約20分です。長興山紹太寺の門までは約5分ですが、そこを左に見ながらさらに山へ向かって舗装道路を登っていったところにしだれ桜があります。

下は行き方を示した地図(Google地図)です。

長興山紹太寺の門を通り過ぎてからは舗装はされていますが、かなり傾斜がきつい坂道になってきます。途中、息継ぎで立ち止まっているお年寄りをよく見かけます。息が切れた頃にようやく左前方にしだれ桜が見えてきます。

長興山紹太寺のしだれ桜のそばにあった看板です

見る人を圧倒するとても堂々として美しいしだれ桜です。上の方に夕日が当たっています。

  

この右側が山側になっています       左隣にも素敵なしだれ桜があります

  

しだれ桜の上部のアップです        左隣のしだれ桜を撮影しました

  

別の位置から見たしだれ桜です      ついでに撮影した付近のしだれ桜です

有名な一本桜はよく畑や田んぼの中に生えていますが、長興山紹太寺のしだれ桜は静かな山の中にあり、周りの木々の緑に良く映えてまた違った趣がありとても素敵だと思います。

桜の木の横のちょっとした広場には食べ物・飲み物やお土産物を売るお店が出ています。またテーブルと椅子も用意されているので腰掛けてゆっくりとしだれ桜を鑑賞できるようになっています。

2.県立三ッ池公園

三ツ池公園は、神奈川県横浜市鶴見区のJR鶴見駅の北西約1.8キロメートルに位置し下の池、中の池、上の池という三つの池があり、周辺の桜がきれいなことから「さくら名所100選」に選定されています。

2月中旬開花の寒桜など78品種約1600本の桜が少しずつ時期をずらして花を咲かせるので長い期間楽しめる場所になっています。

なおこの公園には、野球場、多目的広場、テニスコート、プールなおのスポーツ施設や、パークセンター、コリア庭園などの施設も備わっています。

アクセスは、JR鶴見駅やJR新横浜駅から市営バスに乗り、「三ッ池公園北門」で下車して徒歩約3分です。

園内にある案内の看板です

  

北門を入ってすぐの場所から撮影      公園内の良く整備された遊歩道

池に映る桜が美しいです

  

色々な種類の桜の競演が素敵です

  

  

  

公園内はどこを撮っても絵になります

  

桜とカモが写っています          桜と竹のめずらしい競演です

  

  

左の写真は赤い桜の花の中間位置にピントを合わせ、手前と遠景をぼかしたもの

今の季節はとても艶やかな風景を楽しむことができます

当日は三ッ池公園には花見客を含めて多くの人が訪れ、ボール遊び、ランニングやウォーキング、サイクリング、おしゃべりなど皆思い思いに春の一日を楽しんでいました。

この公園は敷地が広大で、桜を近くに眺めることができる芝生もかなり広いので、お弁当や休憩のためのレジャーシートを広げる場所にはまったく不自由しません。またトイレも豊富に設置されていて長い時間安心して遊ぶことができます。

このような家族やグループで1日中楽しめる広大な公園がちょっとした街の中にあるのはとてもありがたいと思いました。

3.わに塚の桜

わに塚の桜は山梨県韮崎市にあります。アクセスはJR中央線の韮崎駅よりタクシーで約15分です。駅前からバスも出ていますが本数がとても少ないのでタクシーをお勧めします。なお、タクシーの場合、運がよければ運転手が付近の観光案内もしてくれます。

わに塚の名前の由来ですが、日本武尊の王子の武田王がこの地域を治めた後、埋葬された場所なので「王仁塚」と呼ぶようになったともいわれています。

桜は推定樹齢300年、幹周り3.6m、樹高17mのエドヒガンザクラで市の指定天然記念物に指定されています。郵政省の「さくらメール」のポスターに採用されたり、2003年1月からフジテレビ系で放送された「僕の生きる道」や2004年1月から放送された「桜咲くまで」というドラマのタイトルバックにも起用された有名な桜です。

このわに塚の桜は、八ヶ岳や茅が岳を背景としてカメラに一緒におさめることができるので、写真愛好家にとても好まれています。

八ヶ岳を背景に入れた写真

  

異なる方向からの写真            桜の木を下から見上げた写真

  

人の大きさと比べると桜の木の巨大さがよく分かります

  

画面中心付近に遠くに桜の木が見えます    少し高い位置から撮った写真

一本桜は写真愛好家の良い被写体になります。周辺の不要な人工物、たとえば鉄塔、電柱、電線、人家、柵やロープ、そして桜の見物客などが写り込まず、逆に自然のもの、たとえば山々、花、他の木々、草原などが写りこむと最高の写真が撮れます。

このわに塚の桜は、うまく撮影の方向、角度、ズームの度合いを調整すれば背景に雪を抱いた八ヶ岳やきれいなお花などが入った桜の木全体を撮影することができるとてもうれしいスポットです。

花見客がいる場所からは一段と高い位置にある塚の上に生えていることが大きな理由だと思います。当日この桜の周辺は常に数十人の人だかりができていて途絶えることがありませんでした。

今日は遠くから時間をかけて電車に乗って来ましたが、このような威風堂々とした形が良い巨大な素晴らしい桜を見ることができてとても満足でした。

4.山高神代桜

山高神代桜(エドヒガンザクラ)は、山梨県北杜市武川町の実相寺にあり、福島県の三春滝桜、 岐阜県の淡墨桜とともに 日本三大桜の一つです。

推定樹齢約2,000年、樹高10.3m、根元・幹周り11.8mで日本最古・最大級の巨木として、
大正時代に国指定天然記念物第1号に指定されました。また平成2年に「新日本名木百選」にも選定されました。

境内には神代桜の他に、ソメイヨシノが30本、ラッパ水仙が15万株植えられているということでゆっくり散策しながらきれいな花々を楽しむことができます。

アクセスは、JR中央線日野春駅下車タクシーで約15分です。わに塚の桜を見てJR韮崎駅まで戻り、そこから小淵沢方面へ3駅乗った場所になります。わに塚の場所とあまり離れていませんので同時に見学することをお勧めします。

神代桜の雄姿です。幹の太さを見ると2,000年の歴史を感じます。

        

境内にはしだれ桜もあります、またラッパ水仙もきれいに咲き誇っています

当日は桜がほぼ満開ということで、境内は花見客でごった返していました。中には中学生の団体さんや中国人の観光客もたくさんいました。

神代桜はさすがに堂々たる風格で今年も美しい花を咲かせていました。何本もの支柱で枝を支えたり、幹には包帯のような保護バンドが施してありました。この太古の巨木を毎年花を咲かせるように維持・管理するのは大変だろうと想像されます。

5.小田原城址公園

小田原城は、戦国時代から江戸時代にかけて北条氏の本拠地として構えられ、当時難攻不落の城として有名でした。現在国指定史跡である小田原城址公園は桜の名所としても知られ、小田原城天守閣やお堀などを背景に約300本のソメイヨシノが咲き誇ります。

アクセスは、JR東海道線や小田急線の小田原駅東口から徒歩約10分です。

枝垂桜と小田原城天守閣の優美な姿です

  

小田原城の天守閣の美しい白壁に桜が映えています

  

お堀の石垣に新緑の黄緑色の若葉に混じって桜も美しく咲いていました

お城と桜の競演もなかなか優雅な風景になり、今日はまた一味違った花見を楽しむことができました。平日に訪れましたが、公園内は多くの花見客で賑わっていました。ここでも貸し切りバスで乗りつけた中国人の複数の観光グループが目立っていました。

最後に

各地の桜はそれぞれに美しく、私たちを十分に楽しませてくれます。来年の春もまた違った場所の桜を見に行きたいと思っています。

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