中国・安徽省の黄山を観光

はじめに

中国・安徽省にある黄山は古くより「黄山を見ずして、山を見たというなかれ」と言われてきたほどの中国有数の美しい山です。黄山の奇岩・怪石、奇松、雲海を「黄山三奇」と言ったり、これらにさらに温泉と冬雪を加えて「黄山の五絶」と称され、広く人々に親しまれてきました。

古くより多くの文人が訪れ、たくさんの山水画に描かれ、また漢詩に詠まれている場所です。日本の著名な画家である東山魁夷も70歳のときに黄山を訪れています。黄山は1990年に世界遺産に登録されました。

地理的には黄山は中国の安徽省にあり上海から約400キロメートル離れています。上海からは飛行機で行くのが最も便利です。下記が黄山の場所(Google地図)です。

中国の大自然の絶景のうち個人的に必ず訪れたい場所として「桂林」、「黄山」、「張家界」、「九寨溝」の4箇所があります。

今回その4箇所の一つである黄山に行く機会に恵まれましたのでご紹介します。黄山の北海地区の山の上にある北海飯店というホテルに2泊してゆっくりと黄山を観光しました。

なお黄山に2泊したことで、黄山からの日の出と日の入りを鑑賞する機会もありました。周りの観光客はほとんどが中国各地からの中国人のグループでした。

それでは黄山観光で撮影した写真を「黄山三奇」で分類してご紹介します。

奇岩・怪石

黄山では太古の昔から現在にいたるまで雪、雨、風、植物の根、気温変化などによる侵食を受けてきた色々な形、サイズの奇岩・怪石がたくさん見られます。

これは黄山で特に有名な「飛来石」で、足元の周りに柵が設置されていてそこから断崖絶壁を見下ろすことができます。かなりぞくぞくしたスリルを味わえますのでお勧めです。

  

  

     

この奇岩は「筆峰」と呼ばれているものです。頂上の松が印象的です。

     

左の写真は「始信峰」と呼ばれている峰です。

奇松

黄山で見ることができる松は、奇松と呼ばれていて岩石を裂いて根を張り、花岡岩の絶壁に繁殖している黄山松という固有種だそうです。

高所の雪、寒気、日照、雲霧、強風などの影響を受けて、盆栽のような独特の形に育ち、姿が美しい天然の造形となっています。

       

  

花崗岩の断崖に枝振りの良い黄山松が育っていました。

  

  

手前の崖の上に沿って並んでリズミカルに生えている黄山松がとても印象的です。

        

広い黄山の中をもっと探せばさらにすばらしい枝振りの黄山松が見つかるかもしれません。

雲海

今回の旅行では黄山の山頂に2日間滞在しましたが、残念ながらこれぞ雲海という風景には出会えませんでした。しかし、山々が霧・霞の類で覆われた姿は何度か見ることができました。

     

右の写真は夕日に照らされた黄山の風景です。ちょうど霧がわいてきました。

黄山の断崖

今回黄山の中を観光し色々な素晴らしい景色を見てきた中で、断崖も予想以上に様々な表情をしていてとても興味深い景観を呈していることが分かりました。

そのいくつかをご紹介します。

  

   

真ん中の写真には上部の少し左側に「飛来石」が遠くに見えています。

黄山の頂上付近から見た日の出と日の入りの風景

今回は黄山の頂上付近に2泊したので日の出と日の入りを鑑賞する機会に恵まれました。

  

黄山山頂付近からの日の出の風景

  

黄山山頂付近からの日の入りの風景

最後に私のお気に入りの黄山の風景写真をいくつか掲載します。

     

最後に

今回の黄山観光では山頂に2泊したので、ゆっくりと散策する時間が取れて予想以上に色々な面白い絶景のポイントを巡ることができました。

黄山の峰や断崖を縦横に巡る遊歩道を長時間歩くのは、階段も多くかなり疲れますしまた足も痛くなってきます。

ところどころに相当に急な階段があり、登りは大丈夫ですが、下りはとてもスリルがありました。下を見ると断崖絶壁で、足元の階段の踏み場もそう広くはなく、一度つまずいて転がってしまうと柵を飛び越えてそのまま真っ逆さまに断崖を落ちてしまうような気持ちになります。

ほとんどの観光客は、恐怖のため階段に這い蹲るようにして一段一段ステップを確認しながら非常にゆっくりと下っていました。

ともあれ遊歩道には休憩のためのちょっとしたスペース、ベンチ、トイレ、案内板が完備されていてとても観光しやすいようになっていました。

2泊した中日には早朝から日が沈んで暗くなるまでこの絶景の黄山を歩きまわるという特別な体験ができてとても充実した観光旅行になりました。

広大な黄山を見尽くすにはさらに何度か足を運ばなければならないと思います。また季節を変えて様々な景色を楽しむのも良いかと思います。

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