北イタリア世界遺産ドロミテ観光(2)

はじめに

7月下旬に10日間の日程で北イタリアにある世界自然遺産ドロミテへ観光に行ってきました。この記事では旅程3日目(午後)のサンタ・マッダレーナ村の観光をご紹介します。

旅程3日目(続き)

旅程3日目の午前中は「北イタリア世界遺産ドロミテ観光(1)」でご紹介したようにプローゼに観光へ行き、絶景の山々を眺めながらの爽快な高原の散策を楽しみました。

途中のレストランで昼食をとりその後バスでほどなくしてドロミテ観光のハイライトの一つであるサンタ・マッダレーナ村へ到着しました。

サンタ・マッダレーナ

フネス谷のサンタ・マッダレーナ村はとても小さな田舎ののどかな村ですが、目を奪う圧倒的存在感のガイスラー山塊を背景に小さな教会や家々とさわやかな牧草地の風景が眺望できるドロミテ屈指の絶景ポイントで、多くの旅行会社のツアーではこの風景を見るだけの目的で必ずこの場所に立ち寄るという状況になっているそうです。

サンタ・マッダレーナの風景は日本人観光客の間でドロミテ観光が広く知れ渡るようになった一つの大きなきっかけだと考えています。多くの旅行会社がパンフレットなどでドロミテツアーの宣伝のために使っている象徴的な風景写真の現場となっています。私自身も以前にこの風景の写真を見て、いつかはドロミテに行きたいと思うようになりました。

ところで最も素晴らしい絶景が眺望できるビューポイントがどこかということは、WEBでいろいろと調べてもかなりあいまいで絶景を撮影したという多くの画像を見て判断するしかありませんでした。

現地で自分で歩いてみて実際に確認してようやくベストなビューポイントと思われる場所が分かりました。下のGoogleの航空写真の上に①および②とマークした場所がそうです。

右下に散策のときの目印となるサンタ・マッダレーナ教会があります。村の中心部からまずこの教会を目指して丘を登っていきます。この教会の近くまで登っていくと右側にだんだんと素晴らしい風景が現れてきます。

教会に着いたらその教会の裏口を出てまっすぐに丘の上のほうを目指して舗装道路を歩いていきます。このあたりの道路は少しの区間は下り坂になるのでとても楽に歩けます。

道なりに歩いて行って左に90度ほどカーブするあたりではまた上り坂になります。そのカーブを左に少し歩いていくと舗装道路を外れた右側にちょっとした山道が見えてきます。かなり急ですがそのバイパスのような山道を頑張って登っていくと一気に視界が開けた場所に出ます。上の航空写真では①とマークした場所です。サンタ・マッダレーナ教会からの距離は約500メートルです。

この①の場所は草に覆われた丘の斜面の途中にあり上のGoogleの航空写真でも「サンタ・マッダレーナのベストビュー」と書かれているように「最も素晴らしい絶景が眺望できるビューポイント」の一つだと思います。実際に私が訪れた時にも3~4グループの合計十数名の観光客が思い思いに草の上に座り込んでそこから見渡せる絶景をゆっくりと堪能していました。

しかし①の場所を超えて上に進み再び舗装道路に戻り、その道をもう少し上に登って行って風景がどのようになるのかを確かめてみました。すると個人的には①よりもさらに素敵な風景が待っていました。その場所が上で②とマークした場所です。Googleの航空写真では「サンタ・マッダレーナのパノラマ(ビュー)」と書かれています。サンタ・マッダレーナ教会からの距離は約650メートルです。

その②の場所にも中国人観光客が5~6名座り込んでいて絶景のパノラマビューを楽しんでいました。そこにはマリア様と思われる祠と木製のベンチがありました。

結局ベストビューのポイントは①または②の場所だと思われます。実際にWEBやパンフレットなどでよく見かけるドロミテ紹介の写真では①または②の場所から撮影したと思われるものが多いのではないかと感じています。

私個人的には①のほうがより素晴らしい絶景だと思います。①の場所は②の場所よりもさらに高度が高いためにより視界が開けた広範囲の開放的な風景を見ることができるからです。①や②の場所に行った時にはその丘の草の上に座り込んでしばし絶景を眺めながら貴重な時間を過ごしました。

ところで観光で実際にサンタ・マッダレーナを訪れた人でも、ベストビューの場所が分かりにくい、丘を登っていくのが大変などの理由で結局①や②の場所まで行かずに帰ってしまう人もいるようです。上で説明した地図が少しでも参考になればありがたいです。

それでは上で説明したそれぞれの地点で撮影した風景をご紹介したいと思います。

(1)サンタ・マッダレーナ教会へ向かう途中の絶景

撮影場所は左下の写真のようにあと少しでサンタ・マッダレーナ教会へ到着するというあたりです。近くには右下のようなマリア様の祠がありました。

 

このあたりの場所から遊歩道の右側に広がる風景を撮影した4枚の写真を掲載します。

  

上の写真のように、このような丘の低い位置からでも十分に素晴らしい絶景になっていると思います。

下にほぼ同じ位置から60fpsの4Kで撮影した動画も掲載しておきます。

(2)上のGoogle航空写真の①のサンタ・マッダレーナのベストビューポイントから見た絶景

  

上の写真は皆さんがドロミテ観光ツアーのパンフレットなどでよく見かける風景だと思います。

下にほぼ同じ位置から60fpsの4Kで撮影した動画も掲載しておきます。

(3)上のGoogle航空写真の②のサンタ・マッダレーナのパノラマビューポイントから見た絶景

①の場所よりさらに高い位置にいますので下の写真を見て分かるように、視界が一段と広がっていてとても開放的で爽快な絶景を見ることができます。個人的にはほどよい適当な距離感があるこの場所からの風景が最も好きです。

下の写真はカメラのズームレンズで少し拡大して撮影した写真です。

下にほぼ同じ位置から60fpsの4Kで撮影した動画も掲載しておきます。

下の写真は来た道をサンタ・マッダレーナ教会へ戻るときに撮影した谷の反対側を見た風景です。ここでもとてものどかな緑の牧草地の風景が広がっています。

この日はサンタ・マッダレーナ村に約2時間滞在し、お天気にも恵まれて丘を登りながら散策して各地点から見える絶景を十分に堪能することができました。

ここを訪れたときは7月下旬で現地の気温も高く日差しも強烈だったので丘を長時間登って行くのはけっして楽ではなく持参したペットボトルの水がすぐになくなるような状況でしたが各地点で見ることができた美しい風景にその疲れも忘れるほどでした。

ここでの風景は、近景として美しい緑が広がる牧草の丘や林、教会と家々があり、中景としては小高い山々、そして遠景には切り立ったごつごつとした圧倒的存在感を示すガイスラー山塊があって、ほかでは見られない素晴らしい構図を形作っています。

このような田舎の村でこのような見事な絶景が見られるということを誰が最初に世の中に知らしめたのでしょうか。そもそもの始まりはサンタ・マッダレーナ村が「ヨーロッパの美しい村30選」に選ばれたのがきっかけだったのでしょうか。とにかく世界中の多くの人々がこのような美しい風景を楽しむことができるのは大変ありがたいことだと思います。

サンタ・マッダレーナ村を観光した後、バスでブレッサノーネのゴールデンクローネホテルへ戻りました。ブレッサノーネに連泊です。

夕食までに少し時間があったので昨日に引き続きブレッサノーネの街を散策しました。地図で確認したところ、ドゥオーモ広場の近くに庭園があることが分かりました(下の2枚の写真)。

この庭園には季節の花々が良く管理された状態で植えられていました。ブレッサノーネの住人らしき人々が数名ベンチに座って花を眺めていました。ここはとても静かな場所で地元の人たちのちょっとした憩いの場になっているようでした。

この旅行記は「北イタリア世界遺産ドロミテ観光(3)」へ続きます。

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