北イタリア世界遺産ドロミテ観光(4)

はじめに

7月下旬に10日間の日程で北イタリアにある世界自然遺産ドロミテへ観光に行ってきました。この記事では旅程5日目のカレッツァ湖、サッソポルドイ展望台、ドロミテ街道などの観光の様子をご紹介します。

旅程5日目

朝早めにボルツァーノのホテルをバスで出発しカレッツァ湖へ向かいました。まだ風が静かな時間帯にカレッツァ湖を散策できるように早めの出発でした。

カレッツァ湖

ドロミテのカレッツァ湖はボルツァーノ近くの標高1,520mのエガ渓谷にあり、湖の深さは深い場所で約22mだそうです。背景に眺望される槍のような峰が林立する名峰ラテマール山(標高2846m)と湖畔に樹立する濃い緑の樹林が鏡のような湖面に映り込みます。エメラルドグリーンに輝くこの湖はその美しさから「ドロミテの宝石」と呼ばれています。

ベストな風景が見渡せる湖の正面に展望テラスがあり、その色々な位置から撮影した写真を下に掲載します。朝の早い時間帯で風もなく湖面には波がありませんでしたので、期待通りに背景のラテマール山や杉林が湖面にきれいに映っていました。

下の写真には左の方にうっすらと朝もやが残り、朝日に照らされて浮かび上がり少し幻想的になっている景色が写っています。

カレッツァ湖は周囲を一周できるように遊歩道が整備されていて散策しながら色々な場所から湖や林、周辺の風景を楽しむことができます。

実際に歩いてみると所々で写真を撮りながらでも15~20分程度で回れました。距離としては1Km前後だと思われます。

下の写真は湖の反対側からの風景を撮影したものです。表側の展望テラスからの風景とは趣が全く異なっていました。ごつごつと荒々しく少し野性的な風景でした。

下の写真は湖の周囲を散策中に林の中の様子を撮影したものです。林の中はとても静かで木洩れ日や森林浴も楽しめる場所でした。

カレッツァ湖の周囲を一周してもとの正面の展望テラスに戻ってくる頃にはラテマール山の麓に雲がかなり出てきていました。ラテマール山の頂上付近はしっかりと見えていますのでそれなりに違った雰囲気の風景になっています。そのような状況で撮影した60fpsの4K動画を下に掲載します。

この日は朝早くカレッツァ湖に到着し、風もなく、またほかの観光客もあまりいない理想的な状況で素晴らしいエメラルドグリーンの湖の絶景を楽しむことができました。また湖を一周する散策も軽く汗をかく程度の朝の良い運動になりました。

エメラルドグリーン、エメラルドブルー、コバルトブルーに輝く湖や海

少し脱線ですが今までに見てきた世界の色々な観光スポットで湖や海の色がとても素敵な場所はたくさんありました。中国の九塞溝の五彩池、クロアチアのプリトヴィツェ湖群国立公園の湖、パラオの海、カナディアン・ロッキーの湖(例えばモレーン湖)、ニュージーランドの湖(例えばテカポ湖)、日本の八重山諸島の海、スロベニアのブレッド湖などです。

現在のところ最も好きな場所は中国の九塞溝にある五彩池(左下の写真)とパラオのロックアイランドにあるミルキーウェイです(右下の写真)。

 

五彩池は最初に現地の九塞溝で見たときはあまりにも透き通った青色の美しいサファイアブルーに輝く水に驚愕しました。そのような透明度が極めて高い見事な青色の湖が実際に存在することが最初は信じられないくらいでした。

一方パラオのミルキーウェイはミルキーブルー(青白い乳濁色)の幻想的青色を放つ海水に感動し、しばらく静かに眺めているだけでとても癒される思いでした。

この日訪れたカレッツァ湖もとても魅力的な湖だと思います。カレッツァ湖の場合は絵画的な観点からはとてもバランスが取れた景観を呈していると思います。近景にはエメラルドグリーンに輝く湖水、中景には樹立する緑の杉林、そして遠景には荒々しいグレーの岩肌の雄大な山々と青い空があり、湖水の美しい色だけでなく風景全体として魅力的な色彩を放っていると思います。

カレッツァ湖で1時間ほど散策した後、バスでポルドイ峠に行きサッソポルドイ展望台へ上るロープウェイ乗り場へ行きました。

サッソポルドイ展望台

サッソポルドイ展望台(標高2,950m)はドロミテのテラスと呼ばれていてドロミテの3,000m級の山々が眺望できる人気の場所になっています。

下の写真はロープウェイ乗り場からロープウェイの終点があるセッラ山群の方向を写した写真です。

下の写真はセッラ山群を背景にして上から降りてきたゴンドラを撮影したものです。

下の写真は終点でロープウェイを降りてサッソポルドイ展望台の建物を出たすぐの場所から撮影した風景です。セッラ山群の最高峰ピッツボエ(標高3,152m)が正面すぐ目の前に見えています。

当日は麓の方はお天気がよかったのですがドロミテの山々の頂上付近に少し雲がかかっていたためにサッソポルドイ展望台から望めるというドロミテの3,000m級の山々の頂上付近は一部の山を除いてはっきりとは確認できませんでした。

しかし展望台から周りの雄大な景色を見渡すと、ドロミテのテラスとしての雄大な雰囲気は十分に体感することができました。

展望台から周囲を見渡した風景は下の4K動画に収めています。

上の動画にも写っているように多くのハイカー、登山者達はこの展望台を起点に色々な山々へ向かって挑戦しているようです。このロープウェイのおかげで最初に2,950mを一気に稼ぐことができるのでハイキングや登山がより容易なものになっているのだと思います。

サッソポルドイ展望台からドロミテの雄大な山々の風景を十分に堪能した後、バスでドロミテ街道を通ってコルティナ・ダンペッツオまで行きました。

ドロミテ街道

ドロミテ街道とはボルツアーノからコルティナ・ダンペッツオまでのドロミテ地方を結ぶ風光明媚な区間の道路を指しているそうです。今晩の宿泊地であるコルティナ・ダンペッツオまでバスでポルドイ峠からドロミテ街道のドライブを楽しみました。

ポルドイ峠付近を麓へ向けて下りながら進むバスの窓から撮影した4K動画を下に掲載します。ドロミテ街道のほんの一部ですが街道の周囲の雰囲気が良くわかると思います。動画の長さは約2分11秒で今回の旅行記に掲載したものの中で最も長い動画になっています。少しでも実際にドロミテ街道をドライブしている気分に浸れればありがたいです。

ドロミテ街道の途中で一度休憩しました。そのときに遠くに見えていた面白い形をした山の写真を下に掲載します。

ドロミテ街道のドライブを楽しんだ後、次の宿泊地であるコルティナ・ダンペッツオへ到着し、パークホテルビクトリアというホテルへ行きました(下の写真)。

このホテルはいかにもリゾート地のホテルというかわいい感じで、外観的な雰囲気は今回のドロミテ旅行で宿泊したホテルの中で最も好きなホテルになりました。うれしいことにこのホテルには連泊しました。

ドロミテ渓谷アンペッツォ地方の中心地に位置するコルチナ・ダンペッツォは、トファーネ山、クリスタッロ山、ソラピス山などという3,000m級の山々に囲まれ「黄金の盆地」と呼ばれているそうです。

冬はスキーなどのウィンタースポーツ、夏はハイキングや登山など夏冬問わず高級リゾート地として人気が高く世界中から多くの観光客を集めているそうです。ロープウェイやリフトもたくさん整備されていて容易に山頂近くまで登ることができます。

街にはお土産物屋、レストラン、カフェ、スキーやスノーボード客向けのショップのほかグッチやブルガリといった高級ブランド品のお店もあります。街歩きがとても楽しい場所になっています。

この旅行記は「北イタリア世界遺産ドロミテ観光(5)」へ続きます。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする