オーストラリアの世界遺産を訪ねる旅(1)

はじめに

30年ほど前に初めてオーストラリアに行ったときにはシドニー市内を観光し、クルーズ船でのディナー、近くの牧場でのバーベキューとキャンプファイヤーなどを楽しみました。オーストラリアの洗練された都市、近郊の牧場のワイルドな雰囲気に感動したものです。

その後かなり以前からオーストラリアの各地の世界遺産がテレビで何度も紹介され、是非訪れて見たいと思っていましたが、このたびようやくその機会に恵まれました。

どうせならベストシーズンに旅行したいと口コミなどを調べていたところ、ブルーマウンテンズやエアーズロック観光ではハエが多く、目、鼻、口、耳、背中など水分を吸いにまとわりついてとても不快だという口コミが非常に多く見つかりました。

そこでこの点を重要視し、今回はオーストラリアが真冬のハエが最も少ない7月~8月という時期を選びました。

今回の9日間の旅程で訪問した5つの世界遺産は次のとおりです。

  1. 世界最大の珊瑚礁グレートバリアリーフ(グリーン島)
  2. 太古の森キュランダ
  3. シドニーのオペラハウス(入場)
  4. ブルーマウンテンズ国立公園
  5. エアーズロック、マウントオルガ

旅程は下記のGoogle地図にあるように、まず飛行機で羽田からシドニーへ行き、次に国内線でケアンズへ行きました。ケアンズのグリーン島やキュランダ観光を終えた後シドニーへもどりゆっくりとシドニーの観光をしました。

次にシドニーからまた国内線でエアーズロックへ行き、最後はまたシドニーへ戻り、シドニーから羽田まで帰国しました。

羽田~シドニー間は飛行機で約9時間半程度かかるので、フルフラットベットでゆっくりと眠れるANAのビジネスクラスを利用しました。

また今回は9日間の団体ツアーに参加しましたが、参加人数がかなり少なくてとても動きやすく効率よく充実した観光ができました。

なおカメラは、美しい写真をちゃんと撮影するためにSONYのミラーレス一眼レフカメラα7RIII(重量:657g、大きさ:126.9x95.6x73.7mm、画素数:約4240万画素、イメージセンサー:フルサイズ)とやはりSONYのズームレンズSEL24105G(24-105mm F4 約663g)を持参しました。

SDカードは128GBのものを3枚用意し最多約3,000枚のRAWデータおよびJPEGデータが撮影できるようにしました。

また記録用のカメラとしては携帯電話付属のカメラを利用しました。

まずこの記事では1日目~3日目までの観光(シドニー市内、ケアンズのグリーン島、ケアンズ植物園、ナイトマーケットなど)をご紹介します。

1日目~羽田からシドニーへ

夜遅めに羽田空港に集合しました。機内での夕食が深夜になってしまうのでANAのラウンジでサンドイッチやおにぎり、ジュースなど軽食をいただきました。

窓の向こう側にうっすらとこれから搭乗するANAのシドニー便が見えています。

ANA羽田~シドニー便のビジネスクラスの様子です。いわゆるスタッガードシート配列になっていてすべての席からお隣に気兼ねなく直接トイレなどに立つことができます。

フルフラットベッドですが、シートを下に敷いて横になるのですが、最近利用した他の航空会社、たとえばニュージーランド航空、カナダ航空、オーストリア航空などに比べるとどうも背中が少しごつごつした感じがするようです。

機内での夕食はハンバーグを選択しました。少しからめでしたが美味しくいただきました。飛行時間が9時間半ということで少し中途半端な長さの時間でしたので、まず映画を最初の半分だけ見て睡眠をとり、次の日の朝、目覚めてから映画の後半部分を楽しみました。

2日目~シドニー市内観光とケアンズへの移動

朝9時頃に羽田からシドニー空港へ到着しました。ケアンズ行きの乗り換えの国内線の出発までに時間があったのでそのまま観光バスで簡単な市内観光へ向かいました。

   

羽田からシドニー空港へ到着した飛行機(左)とシドニーの港の風景(右)

  

港で見つけた鶴に似た鳥 (左)とハーバーブリッジのアーチ部分への登頂グループ(右)

ハーバーブリッジのすぐそばの場所で下の方から見上げて撮影した写真

ハーバーブリッジなど簡単な市内観光を終えたあと昼食としてイギリス料理定番中の定番であるフィッシュ&チップスをいただきました。

イギリスで食べたものよりは白身魚のフライが棒のように細長い形をしていました。

味はそれなりに美味しかったです。

昼食後、またシドニー空港へ行き、ケアンズまでの国内線に搭乗しました。飛行機はジェットスターでした。約3時間でケアンズに到着です。ホテルは港に近く海岸に面したシャングリラケアンズです。ただし風呂はバスタブがなくシャワーのみでした。

  

ケアンズまでのジェットスター(左)とシャングリラケアンズの正面入り口(右)

ホテルに到着後シーフードの夕食を楽しみました。海老、カニ、生牡蠣などシーフードで満腹になりました。

   

海老が入ったスパゲッティはなかなかよい味を出していました。

3日目~グリーン島とケアンズ植物園の観光

グリーン島の観光

ホテルで朝食をいただいた後、すぐ前の港から船に乗ってグレートバリアリーフに浮かぶグリーン島へ行きました。

かなりのスピードを出す高速船で約45分間の船旅でした。当日海では風が強く吹いていたために船が相当に揺れました。いままで国内・海外でたくさん船に乗る機会がありましたが、もっとも揺れたうちの一つとなりました。

席にしがみついていないと転倒しそうで、また多くの乗客が気分が悪くなっていました。なんとか無事にグリーン島へ到着しましたが、帰りのことを考えると正直少し憂鬱になりました。

   

港の船着場近くにある中心の建物(左)とグリーン島までの高速船(右)

  

高速船が港を出港したところ(左)とようやく到着したグリーン島と桟橋(右)

グリーン島には海岸線にそって遊歩道が整備されていて島内の緑と美しい海岸を見ながら散策を楽しみました。

島内にはこれといった観光施設はなく、そぞろ歩きをのんびりと楽しむことが中心でした。

グリーン島内の遊歩道

  

  

グリーン島の色々な場所の海岸の様子

またグリーン島からグラスボートに乗ってグレートバリアリーフの珊瑚礁やお魚を見に行きました。

  

グラスボートの底から見える珊瑚(左)とたくさんの魚(右)

  

寄ってきたたくさんのカモメ(左)と別のグラスボート(右)

グリーン島を後にしてまた約45分をかけてケアンズの港へ戻りました。帰りの船もそれなりに揺れたようですが、行きの船の揺れにすでに慣れてしまっていたせいか、幸いなことに途中ほとんど寝ていて揺れはあまり覚えてはいません。

船から見たブルーの海の様子

今回の旅行のハイライトの一つである世界最大の珊瑚礁グレートバリアリーフに浮かぶグリーン島へ観光に行ってきましたが、感動的な美しい景色という観点からは正直なところ少し期待はずれでした。

海の色も日本の八重山諸島近海の方がむしろ綺麗なコバルトブルーでしたし、グラスボートから見える珊瑚はくすんだ灰色が多く、また魚も予想よりは色とりどりとはいきませんでした。アメリカのフロリダ最南端のキーウエストで乗ったグラスボートの方がもっとたくさんの綺麗な魚が見えました。

やはりアクアラングを付けて珊瑚の海中を悠々と遊泳したり、あるいはセスナやヘリコプターで空中遊覧をしないと広大なグレートバリアリーフの真の魅力は伝わらないのでしょう。

なおグリーン島の桟橋から島を見て右奥に、赤い小型のかわいい観光ヘリの発着場がありました。このヘリで遊覧飛行し空から雄大な珊瑚礁を見るとよいかもしれません。

グリーン島の観光を終えてケアンズに戻ってからシーフードの昼食をいただきました。

   

海老のサラダ(左)と白身魚のソテー(右)

ケアンズ植物園の観光

昼食後、夕食までフリータイムがあり、この時間を利用して世界中の熱帯植物が植えられているというケアンズ植物園へ行ってきました。

この緑に囲まれた植物園は地元の人たちの癒しの場になっているとのことで、植物全般が大好きな私も是非訪れてみたいと思っていた場所です。

地元の雰囲気を知るために、行きは是非地元の市バス(サンバス)に乗ってみたいと思いました。

宿泊ホテルの「シャングリラホテル ザマリーナ」からはバスのルート131に乗車することになります。最寄のバス停は、グラフトンストリート近くのスペンスストリート沿い(右側)にあります。下にバスルート131の路線図を掲載しておきます。

バスの所要時間は約15分で料金は3ドル程度です。ケアンズ植物園のすぐ前に止まりますが、念のため乗車時に運転手さんに着いたら教えてくれるようにお願いしておけば安心です。

なお帰りはタクシーになると思いますが、ケアンズにはブラック&ホワイトタクシーの一社しかなく、日本から持ち込んだ携帯電話で131-008とだけ押せばすぐにこの会社に繋がります。名前と人数と場所を伝えればすぐにタクシーが来てくれます。

ケアンズ植物園の入り口

バスを降りて道の反対側に渡るとすぐに入り口が見えてきます。ワイルドですがこじゃれていてとてもよい感じです。うれしいことに入場は無料です。

園内に入るとすぐに芝生の広場があり下のようなシンボル的な木がはえています。

案内看板を参考にして園内の散策をゆっくりと楽しみました。下に面白いと思った熱帯の花や実などの写真を掲載しておきます。

       

葉の茎に大量のするどい針がある植物(左)と太古から繁殖しているシダ(右)

                  

自然のものとは思えない色の花(左)と幹からいきなり茶色の実がなっている植物(右)

             

コショウの実(左)と畳四分の一ほどの大きな葉(右)

     

なにか神聖だと思われる木(左)とその木肌につるが食い込んでいる様子(右)

                 

人の腕ほどの太さがある芽(左)と木の幹の表面にびっしりと棘針がある木(右)

      

おなじみの食虫植物(左)と日本でも見かけるような花(右)

     

途中保護エリアがあり珍しい蝶が飼育されていました。観光客の間を悠々と飛び回っていたのが印象的です。

下に蝶が赤紫色の花に止まろうとしている写真を掲載しておきます。

アゲハチョウのような熱帯の蝶

ケアンズ植物園で2時間程度ゆっくりと森の中の散策を楽しみました。お天気にも恵まれ緑も太陽の光に輝いていて地元の人が癒しを求めて訪れる理由が分かった気がしました。

それぞれの植物にはちゃんとした名札が添えられていたり、雑草がきれいに抜かれていたり、腐葉土も豊富に施されたりしていて、無料とは思えないほど管理・整備が行き届いた施設に感動すら覚えました。

日本では温室が必要な植物が野外で自然に繁殖できることに軽い驚きもありました。

園内で地元らしい家族ずれやカップルはたくさん見かけましたが、ありがたいことにツアー客などとはまったく遭遇せず静かな時を過ごすことができてとても満足しました。

植物園を楽しんだ後次のバスまでかなり時間が空いていたので131-008に電話してタクシーを呼び市内まで戻りました。

夕食はレストランにて石焼ステーキを美味しくいただきました。

夕食後はケアンズ名物のナイトマーケットにでかけ、ウインドウショッピングを楽しみました。

地元の雑貨やお土産品がたくさんありましたが、なぜか日本人経営のマッサージ店もたくさんあり、精力的に日本語で呼び込みをやっていました。

ナイトマーケットからはこうもりがたくさんとまっている木々の横を歩いてシャングリラケアンズへ戻り3日目の旅程を終了しました。

この記事はオーストラリアの世界遺産を訪ねる旅(2)に続きます。

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